個人の魅力で商品を売り出す! 2023年のEC最新トレンド「P2C」とは

望月 智之 (株式会社いつも 取締役副社長)
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大手企業も個人の力を頼るように

 動画で商品をアピールする場合、商品を紹介する人の「魅力」も売れ行きに大きく影響します。たとえ同じ商品でも、説明する人のタレント性やキャラクターなど人の力に左右される部分が大きいのです。P2Cではこのポイントが勝ち筋となることをすでに理解している企業は、SNSのフォロワーが多い人を逃さないように囲い込んでおり、よい人がいれば積極的な採用を進めています。

 P2CPは「個人」という意味です。以前は「個人VS法人」という図式で、影響力のある個人が大手企業の脅威となり売上を奪うこともありましたが、今は法人が個人の力を利用し始めるようになりました。

大手企業も個人の力に注目している
大手企業も個人の力に注目している

 同様に、D2CDirect to Consumer)は、スタートアップが限られた資本と人員で売上を大きく立てる手段の1つとして流行しましたが、今では大手がスタートアップを買収するほか、個人を抱え込むことによって売上拡大をめざしています。最初は「資金が潤沢な大手vsスタートアップ」というのがD2Cの構図でしたが、今では大手が本格的にP2CD2Cに乗り出して、個人やスタートアップを飲み込むようなかたちになりつつあるのです。

 以前にも「有名なYouTuberが靴を何万足完売」といった驚異的な数字の事例が話題になりましたが、おそらく2023年にはそのようなP2Cを利用する大手が増えてくるでしょう。

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記事執筆者

望月 智之 / 株式会社いつも 取締役副社長
1977年生まれ。株式会社いつも 取締役副社長。東証1部の経営コンサルティング会社を経て、株式会社いつもを共同創業。同社はD2C・ECコンサルティング会社として、数多くのメーカー企業にデジタルマーケティング支援を提供している。自らはデジタル先進国である米国・中国を定期的に訪れ、最前線の情報を収集。デジタル消費トレンドの専門家として、消費財・ファッション・食品・化粧品のライフスタイル領域を中心に、デジタルシフトやEコマース戦略などのコンサルティングを手掛ける。ニッポン放送でナビゲーターをつとめる「望月智之 イノベーターズ・クロス」他、「J-WAVE」「東洋経済オンライン」等メディアへの出演・寄稿やセミナー登壇など多数。

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