世界最大級の広告出稿主にして、電通の倍以上の広告売上を誇る小売企業とは?

鈴木 敏仁 (R2Link代表)
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アマゾンの看板
広告の売り買い両方を大規模に行っているという点もアマゾンという企業の特徴だ

 広告メディアの『アドエイジ』誌が、昨年度の広告支出のグローバル1位はP&Gで、前年度1位だったアマゾン(Amazon.com)が2位へとランクを落としたと報じた。P&Gは7%増の115億ドル、アマゾンは1%減の109億ドル、と試算されている。

 P&Gは世界有数の広告バイヤーで長らくトップにいて、私もそういう認識でいたので、一昨年にアマゾンが1位だったということを知って軽く驚いたのであった。P&Gはマーケティング企業である、だから世界でも最も広告に支出しているのだという思い込みがあったのだが、なんとアマゾンがそれに匹敵する存在になっているということに気づいて、アマゾンという企業のなんたるかをまた考えてしまったのである。

広告売上高は電通の2倍超

 アマゾンは決算書で事業別の売上高を公開している。“その他”という項目があり、注釈では広告およびその他のサービスとなっていて、その規模からほぼこれが広告売上高だろうとみられている。昨年度は

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記事執筆者

鈴木 敏仁 / R2Link 代表

在米30年以上、現在はロサンゼルス在住。1997年にアメリカでS.M.R., Inc設立、米国流通業界を軸としたコンテンツ作成ビジネスを開始。また企業が実施する米国流通研修の企画およびコーディネートも合わせてスタート。1998年にリテールウェブを開設。年間訪問店数はのべ600店舗超、現場検証に基づいた分析をモットーとする。

著書

『ソリューションを売れ!』(ニューフォーマット研究所)
『誰も書かなかったウォルマートの流通革命』(商業界)

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