コープデリ連合会、25年度までに組合員データを一元管理!進む宅配&ネットスーパー戦略とは

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア)
Pocket

関東・信越の1都7県の地域生協からなる生協最大の連合会であるコープデリ生活協同組合連合会(埼玉県/熊﨑伸代表理事:以下、コープデリ連合会)。とくに宅配ニーズの高い首都圏を事業エリアに含む同連合会では、激化する競争環境のなか、新たなアプローチによる商品力の強化、宅配の利便性向上に挑んでいる。

節約志向に対応し、販促施策を継続して実施

 コープデリ連合会会員6生協の2022年度の総事業高(営業収益に相当)は前年度から横ばいの6106億円、原材料や電気代など各種コスト増などから経常剰余(経常利益に相当)は対前年度比28.7%減の143億円で、減益となった。23年3月時点の会員生協の組合員数は528万人で、前年度から1.7%増加している。

大川昌彦氏
コープデリ連合会代表理事専務理事の大川昌彦氏

 23年6月に代表理事専務理事に就任した大川昌彦氏は「コロナ禍での内食需要増を受けて20年度は事業高が大きく伸び、21年度もその勢いが継続していたが、22年度は物価高が家計を圧迫し、利用頻度や買い上げ点数にやや陰りがみられた」と振り返る。

 事業別では、宅配は堅調だ。22年度の供給高(商品売上高に相当)は同1.8%減の4435億円となったが、コロナ前の19年度比では10.6%増。コロナ禍に新規加入や利用を再開した組合員の多くが生協宅配の利便性を実感し利用が定着しているという。

 商品カテゴリー別では、冷凍食品や総菜、ミールキットが伸長している。なかでもミールキットは今年で発売10周年を迎え、累計販売数で1億6000万食を突破。本格的な味わいが楽しめる冷凍のミールキットシリーズ「ビストロデリ Bistro Deli」の販売など、おいしさや付加価値を訴求するMD(商品政策)を推進し、組合員から好評を得た。インフレ下で外食も値上げ局面となるなか、これらの商品は値ごろ感があり、優位性を発揮できるカテゴリーになっている。

ミールキット調理後
ミールキットは今年で発売10周年を迎え、累計販売1億6000万食を突破した

 一方、店舗の供給高は

続きを読むには…

この記事はDCSオンライン+会員限定です。
会員登録後、DCSオンライン+を契約いただくと読むことができます。

DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。

記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

ダイヤモンド・チェーンストア編集部紹介サイトへ

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態