凸版印刷が冷凍保存食品向け環境配慮型パッケージを新開発、流通エリア拡大も
凸版印刷は11月2日、新たな環境配慮型パッケージを開発したと発表した。冷凍保管される畜肉や魚介類加工品などの品質を、長期にわたり保持することが可能となる。これにより流通範囲が拡大、冷凍流通の整備が整わない地域においても品質保持が可能となり、食品ロス削減や流通範囲の拡大が見込まれる。
2020年11月2日(月)より、冷凍畜肉・水産・農産加工品などの卸売り事業社や食品メーカー、スーパーなどに販売を開始していく。
畜肉や水産加工品などの一次産品は冷凍保存するため、品質の劣化は少なく、長期保存が可能なバリアフィルムは不要と考えられていた。そんな中でも凸版印刷は2016年より大学機関と連携し、バリアフィルムを使用したパッケージを畜肉や水産加工品に使用した時の効果検証を進めていた。
今回の検証で凸版印刷は、独自に開発したバリアフィルム「GL BARRIER」を組み合わせた冷凍用包材を使用することで、内容物によっては保存コストを従来の約60%削減することができ、また、冷凍時の消費電力を抑えることでCO²排出量の削減にもつながる、としている。
凸版印刷は今後、当パッケージを畜産品・水産品・農作物生産者、食品メーカーやコンビニ、スーパーなどの流通業界に拡販し、2021年度までに関連事業含めて約50億円の売上を目指す。