ソフトバンクVSイオンVSアマノ 人手不足時代に清掃ロボットの覇権を握るのは?

兵藤雄之
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 1時間に1950㎡の掃除が可能なアマノ「EGrobo」

アマノ EGrobo
アマノ EGrobo

 すでに、一部の駅やショッピングセンターなどでは清掃ロボットが活躍している。アマノ(神奈川県/津田博之社長)のロボット床面洗浄機「EGrobo(イージーロボ)」はそのひとつだ。

 やや大きめの複合機ほどの大きさ(高さ1090mm×横幅780mm×全長1200mm、総重量310㎏)で、1時間当たり1950㎡の掃除が可能だという(理論値)。1充電で3時間から4時間稼働。通路幅1.2m以上あれば、自律走行が可能で、1.8m幅があればUターンもできる。

 走行ルートの設定は、一度、自走歩行式床面洗浄機(作業者は進行方向の舵を取るだけ、その方向に自動で進んでいくタイプ洗浄機)を操作するように作業すれば、完了。以降は自動運転で掃除が可能になる。障害物があった場合、Uターンや回避をせず、一時停止し、対象物がなくなれば運転を再開する。Uターンや回避してしまうと、床面洗浄しないエリアをつくることになるからだ。

 イージーロボの場合、走行ルートだけでなく、床を洗浄する際の水量や走行速度の設定も可能だ。「ササッと清掃。速度アップ、水は少なめ」、「じっくり清掃。速度ダウン、水は多め」といった切り替えもできる。

「当社は洗浄機専門。床を洗い、汚水を吸い上げる、洗浄力には絶対の自信をもっている。現状、掃除のミス(汚れが残っている)はロボットでは気づけないから、高い洗浄能力は、お掃除ロボには不可欠」(同社開発担当者)

 商業施設では、店の模様替えや商品の入れ替えが定期的に発生する。イージーロボの前機種の場合、そうしたケースでは場所が違うと判断して停止してしまうことがあったが、イージーロボは3D認識するため、同じ場所と判断し、設定した走行ルートを最後まで洗浄していく。

 また、イージーロボは、営業、開発、メンテナンスのいずれも自社内で対応しており、顧客からの要望のキャッチアップ、プログラムのバージョンアップにスピーディに対応できるという。

「ロボットの開発には、これで終わりということがない。顧客の要望を採りいれ、プログラムの改良を常に行っている」(同社開発担当者)

EGrobohttps://www.amano.co.jp/Clean/products/robot.html

 吸排水不要で、1度に6000~7000㎡の清掃が可能な「T7AMR」 

テナントカンパニージャパンのT7AMR
テナントカンパニージャパンのT7AMR

 業務用フロア清掃機器メーカーのテナントカンパニージャパン(神奈川県/岸 和紀社長)が、イオングループのビルメンテナンス企業、イオンディライト(大阪市/濵田和成社長)と共同開発した掃除ロボットが、AI搭載清掃ロボット「T7AMR」だ。

 高さ1450mm×横幅850mm×全長1645mm、総重量492㎏と、3台のなかでも、ひときわ大きなサイズで、最高速度時速4キロ(自動清掃モード)、1回の充電で約3時間の洗浄が可能だ。

 清掃ルートの設定は、対象ルートを手動運転して地図を作成。2回目以降はスタートボタンを押すだけで、指定された清掃ルートを自律走行する。最大で60ルートの設定が可能だ。自動運転用センサーにより、障害物や人を感知し、緊急の場合は停止して、現場の画像とメッセージにより、その状況が登録端末に通知される仕組みになっている。

 床洗浄機として高い基本性能を有しているのも、T7AMRの特徴。本体に内蔵されたモジュールのなかで、ナノバブルを含んだ電解水を生成。それを洗浄液として活用する「ec-H2Oナノクリーン」の高い洗浄力により、洗剤の使用を削減し、少ない吐水量で汚れを洗浄する。給排水不要で、6000~7000㎡の清掃可能だ。

 イオンディライトの実証データによれば、大規模商業モールでの使用で、1時間あたり2340㎡の洗浄能力が認められたという。

T7AMR」(テナントカンパニージャパン):https://jp.tennantco.com/apac-jp/

 

 

 

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