激戦区・赤羽で建て替えオープンの「イオンスタイル赤羽」 食品の売場づくりを徹底解説!

榎本 博之(経営コンサルタント事務所 アズライト代表)
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「選択肢の多さ」に注目の鮮魚売場

 鮮魚は、店角のマグネットとなっている対面型の丸魚コーナーが目を引く。

 視察時は平日で雨模様だったため、丸魚ではなく加工された状態での商品展開だったが、それでもインパクトのある売場となっていた。厚切りのブリが3切れで498円(写真)と破格の価格で、隣にはブリのカマが200円で並んでいた。

 そのほかにも、にしんや金目鯛など5~6種ほどが陳列されており、ボリューム感と値頃感を兼ね備えていた。

 反対側の平台では、マグロとサーモンをコーナーでまとめ、専門性をアピールしている。売場トップのまぐろは価格訴求のしやすい「びんちょう」や「めばち」に加え、「本マグロ」でも店内加工の赤身の切り落としを1パック598円(写真)とお得感を出しながら展開し、手の伸ばしやすい品揃えとなっていた。

 サーモンはノルウェー産、チリ産、チリ産のアタカマソルトサーモン(写真)など3種類を展開し、刺身や厚切りなど加工のバリエーションが豊富で選択肢の多さが魅力の売場となっている。刺身や切り身は商品自体にボリューム感があり、競合店との差別化となっている。

 また、鮮魚売場においては、刺身を分散して展開している点も特徴的である。

 壁面の最後、約12尺のスペースを使用し、売場の存在感を高めている。メインは5種2切れ入りの刺身の盛り合わせ598円だが、刺身の盛り合わせとサクのパックを混在させ、魚種を基準としたグルーピングでまとめている。

 また、刺身を使ったおつまみ総菜、20SKUを展開するお一人様用刺身コーナーなど、品揃えがバラエティーに富んでいる。まぐろとサーモンと離れた場所に刺身売場を設けることで、回遊性の向上が期待できるレイアウトになっている。

 後編では、精肉や総菜の売場を見ていく。

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