堅調な滑り出しのららぽーと福岡、広域集客の“要”の新規オープンでどう変わる ! ?
飲食の盛り上がりを物販にも。広域からの集客を促す
同SCには個性的な地元専門店も出店。九州を中心とした地域文化を伝達・継承する「地域文化商社」を掲げる衣料・雑貨・食品の「うなぎの寝床」(福岡県八女市)、生活雑貨「エブリデイ ホームストア」(福岡市)、博多織雑貨の「サヌイ織物 ハカタオリ サヌイ」(同)などが存在感を見せており、「おおむね堅調に推移している」と石塚氏。
開業後の売上は「おおよそ想定通り」というららぽーと福岡だが、「食物販と飲食ゾーンを中心に好調に推移していることから、今後は物販店舗にもその盛り上がりが広がっていくのではないか」と石塚氏は予測する。
現時点では福岡県を中心に、佐賀県など隣接県からの来場が多いが、交通アクセスが良く、7月31日に開業した職業体験施設の「キッザニア 福岡」やシネコン「TOHOシネマズ」など広域からの集客を狙える施設もあることから、さらに施設の魅力を発信する活動を強化する。まずは国内観光客だが、2025年には福岡空港国際線ターミナル増築部分の開業と第2滑走路が供用開始されるという計画もあり、コロナ禍が収束すれば、インバウンド(訪日外国人客)も取り込んでいきたい考えだ。
ほぼ同時期に北九州市に開業したイオンモールの「ジ アウトレット北九州」は業態も異なり、商圏もあまりかぶらないため「お客さまの取り合いではなく、使い分けをしてもらって、それぞれの魅力を発信していきたい」(石塚氏)という。
「短期的には、三井ショッピングパークポイント会員を獲得する営業活動を通じて、定期的にご利用いただくファン客を増やしたい。長期的には、単に買物するだけでなく、屋上の空間で楽しんでいただくなどお客さまの思い出の一部に残り、将来は自分の子供と一緒に来店していただけるような魅力的な施設にしたい。そのために地元の方々との会合の場も定期的に設けるようにしている」と石塚氏は話していた。