オンラインとリアル店舗の良いとこ取りしたONWARD CROSSET STOREの成果とは
アパレル大手オンワードHD(東京都/保元道宣社長)傘下のオンワード樫山(東京都/保元道宣社長)が、OMO(Online Merges with Offline:オンラインとオフラインの融合)型新業態の「ONWARD CROSSET STORE/SELECT(オンワード・クローゼット・ストア/セレクト)」を2021年4月にオープンした。リアル店舗とオンラインの「よいとこ取り」によって、お客の支持を拡大させている。
クリック&トライが好調、すでに店舗売上高が伸長
「ONWARD CROSSET STORE/SELECT」は、ECとリアル店舗のそれぞれのよさを組み合わせた店づくりを志向しているのが特徴だ。この新業態の店舗数は当初の3店舗から22年2月現在、新規出店、業態転換を含め16店舗まで拡大している。
オンワード樫山はコロナ1年目の21年2月期において、リアル店舗での売上が低迷する一方で、直営オンラインストア「ONWARD CROSSET」をはじめとするECでの業績が好調。同社OMO Div. の前川真哉課長は、新業態にチャレンジした理由を「コロナ禍で多くのお客さまにECをご利用いただいた。ECの利便性と、店舗でしか提供できない『試着』という優位性を掛け合わせたかった」と説明する。
「オンワードが扱うブランドは中~高価格帯で決して安くない。そのため、ECで買物をするときに、体形に合うシルエットか、素材の触り心地は好みかを実際に確認したいというニーズが根強くあった。『EC で商品をチェックし、店舗で試着する』仕組みを構築できないかと考えた」(前川氏)
これを実現するのが、「クリック&トライ」というサービスだ。お客はECサイト「ONWARD CROSSET」から試着したい商品を選ぶ。通常の試着は各店舗の在庫商品に限られるが、「クリック&トライ」では、オンワード樫山が展開するほぼすべてのアイテムが店頭で試着可能になる。最短4日間というタイムラグはあるものの、「EC で気になった商品を試着したい」というニーズを満たすサービスだ。
「クリック&トライ」は好調で、「ONWARD CROSSET SELECT高知大丸」において21年3~7月の売上のうち
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