ギフト市場、定番のギフトは縮小傾向 カジュアルギフトの需要拡大がカギ

文:山田 陽美

ギフト関連品目の金額PIおよび金額PI対前年推移

調味料ギフトが好調、 生活必需品として重宝

 食用油ギフトの中元期の6月の金額PIは351円で対前年同期比2.7%減、7月は1007円で同18.8%減、8月は968円で同14.3%減。歳暮期の11月は510円で同11%減、12月は1577円で同19.7%減、25年1月は348円で同17.6%減。食用油の値上げにより、23年は食用油ギフトの需要が高まり、反動で24年は大きく前年割れとなった。

 こうしたなか好調だったのが、オリーブオイルギフトだ。原料価格の高騰に伴う値上げにより、日常使いが難しいと感じる消費者が増えるなか、「もらって嬉しい価値のあるギフト」として支持を集めた。25年の中元期に向けては、話題のアマニ油ギフトが注目されている。日清オイリオグループでは、「日清アマニ油」単品を詰め合わせたギフトを新たに発売した。

 24年中元・歳暮で唯一好調だったのが、調味料ギフト。中元期の6月の金額PIは121円で同22.4%増、7月は359円で同14.3%増、8月は473円で同10.2%増だった。歳暮期の11月は164円で同10.3%増、12月は697円で同50.5%増、25年1月は191円で同4.1%増。物価上昇に伴う生活必需品としての価値向上がギフト需要に直結したとみられる。

 フォーマルギフト市場は今後も縮小が見込まれるため、個人の嗜好や価値観に寄り添ったカジュアルギフトの提案が、今後のギフト市場活性化のカギとなりそうだ。

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