輸入ドライフルーツ&ナッツ市場、健康意識の高まりにより需要拡大、コーナー展開で接点を増やす

文:石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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主要なドライフルーツの輸入数量推移(2020~2022年)

多箇所展開でタッチポイントを増やす

 以前は菓子・パンづくりの材料や酒のおつまみとして食されることが多かったドライフルーツ・ナッツだが、近年はビタミンやミネラル、食物繊維などを含む栄養豊富な健康食材として、TVの情報番組などでも取り上げられる機会が増えた。またコロナ禍により消費者の健康意識が高まったことも影響し、幅広い年代がドライフルーツを手に取るようになった。

 これまでは菓子売場の定番棚で展開されることが多かったナッツやドライフルーツだが、需要が拡大したことで青果売場のフルーツの隣に陳列したり、量り売りを行ったりする店舗も増えている。

 ドライフルーツ・ナッツは現代人に不足しがちな栄養素がつまった健康食材として、注目度の高いカテゴリーだが、食べ方や利用シーンがわからず手に取ることを躊躇している人も多い。

 トライアルを獲得するためにはPOPやボードを活用して豊富な栄養素を紹介したり、身近な食材とのクロスMDで食べ方提案を行ったりするなど、気付きを与える施策が必要だろう。菓子売場の定番棚のほかにも青果売場での展開や朝食提案、ロカボ提案など、多箇所展開することでタッチポイントを増やし、ドライフルーツ・ナッツの需要拡大につなげていきたい。

主要なドライフルーツの輸入数量推移(2020~2022年)

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