じわり広がる「アップサイクルフード」「カーボンニュートラルフード」とは何か?

松岡 由希子 (フリーランスライター)
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アップサイクルフード

 米国農務省(USDA)、世界自然保護基金(WWF)、米ハーバード大学らが2020年春にまとめた定義によると、アップサイクルフードとは「通常では消費されない原料を使用し、検証可能なサプライチェーンを通じて調達・生産され、環境に良い影響をもたらすもの」をいう。その世界全体の市場規模は2021年時点の537億ドル(7兆5180億円:1ドル=140円で換算)から年平均6.2%増のペースで成長し、2031年には970億ドル(13兆5800億円)に達すると予測されている。

横並びの穀粉と焼き菓子
「アップサイクル認証」を受けた穀粉

 2021年6月には、メーカーや小売企業ら260社以上が加盟する米非営利団体(NPO)アップサイクルフード協会(Upcycled Food Association)が、アップサイクルフードの第三者認証プログラム「アップサイクル認証」(Upcycled Certified)を世界で初めて策定した。これまでにこの認証を受けたアップサイクルフードは、加工食品や穀粉、スナック菓子、ペットフードなど多様なカテゴリーに広がっている。

 アップサイクルフード協会に加盟する米食品スーパー(SM)大手クローガー(Kroger)では、2025年までに飢餓の撲滅と食料廃棄の削減をめざすミッション「ゼロハンガー・ゼロウェイスト」のもと、オーガニック専門プライベートブランド(PB)「シンプルトゥルース」(Simple Truth)で「アップサイクル認証」を受けたアップサイクルフードの品揃えを

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記事執筆者

松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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