1兆円の予測も!? 「クッキングロボット」の可能性とは
クッキングロボット
COOKING ROBOT
クッキングロボットとは、AIやロボティクスなどのテクノロジーを活用してさまざまな調理作業を自動化する厨房機器をいう。
その市場規模は急速に拡大しており、世界全体で2024年時点の37億9000万ドル(約5495億円:1ドル=145円で換算)から、29年には71億5000万ドル(約1兆367億円)に達すると予測されている。

食品小売業界で初めてクッキングロボットの導入に着手したのが、独食品スーパー(SM)大手レーヴェ(REWE)だ。
25年5月に、外食産業向けのAIソフトウエアやロボティクスに強みを持つ独スタートアップ企業サーカスSE(Circus SE)とドイツ国内での独占的パートナーシップを結び、同年秋から一部の店舗で同社のクッキングロボット「CA-1」を試験的に導入することを明らかにした。
「完全自動で料理をつくる世界初のA Iロボット」と称する「CA-1」は、食材の投入から調理、盛り付け、洗浄まで、すべての工程を完全に自動化しているのが特徴だ。
お客がタッチパネルでメニューを注文すると、最大36種類の食材が分類されている冷蔵の貯蔵庫から材料を選んでフライパンに投入し、それぞれのレシピに沿って最大5食を同時に調理。最適な状態で料理が出来上がると、ロボットアームがフライパンを持ち上げて容器に盛り付け、温蔵式の受取スポットに配置していく。さらに、調理で使用したフライパンは高性能の食洗機に移され、きれいに自動洗浄されるという流れだ。
また、すべての注文は、AIを搭載した独自のソフトウエアによって追跡され、リアルタイムで管理されている。
レーヴェは、「CA-1」3台に加え、受注システムやAI搭載生産管理ソリューションなどで構成されるクラウドベースの統合ソフトウエアパッケージをサーカスSEから提供してもらい、ドイツ西部の3店舗で8カ月にわたって「CA-1」の実証実験を行う予定だ。
この実証実験では、