牛乳・乳飲料市場、機能を強化した乳飲料が好調、外出自粛生活で健康意識がアップ!

山田陽美(ライター)
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よつ葉乳業、北海道産乳原料をふんだんに使用、よつ葉のこだわりが詰まった乳飲料を発売

よつ葉乳業では、今年4月にチルドカップ乳飲料市場に参入。同社の強みを生かせるカテゴリーに参入することで、家庭用の販売構成比を高めるのが目的だ。テレビCMなどを投入し、早期認知拡大を図っていく。

「特選よつ葉牛乳」の価値をそのまま乳飲料に

よつ葉乳業

 業務用に軸足を置いてきたよつ葉乳業だが、日本を取り巻く環境変化に対応し、家庭用の販売構成比を高めるために今年4月にチルドカップ乳飲料市場に参入。市場は成熟化しているものの、一定のマーケットサイズがあり、同社の強みを生かせるカテゴリーであることから、市場参入を決めた。

 同社主力商品の「特選よつ葉牛乳」は、その豊かなミルク感により、価格ではなく味わいでユーザーから支持されているブランド。そのイメージと価値をそのまま乳飲料にすることで、競合が多いカテゴリーのなかで勝負ができると考え、4月1日に「クリーム仕立て よつ葉 カフェオレ」と「同 ほうじ茶オレ」の2品を発売した。

 同社が行った調査によると、カフェオレに魅力を感じる要素として「ミルクの濃厚感」「製法のこだわり(挽きたてコーヒーなど)」「味にこだわった本格さ」に魅力を感じていることがわかった。そこで同社では製造工場で抽出した香り高いコーヒーやほうじ茶を使用するとともに、北海道産生クリームを配合することで、クリーミーで香り高い本格的な味わいの乳飲料に仕上げた。香料や乳化剤に頼ることなく豊かなミルク感が楽しめるのが特長だ。コーヒーが主役のカフェオレが多いなか、ミルクにこだわった他にはない味わいとなっている。小売店で同商品を導入することで平均単価の引き上げが期待できそうだ。

 また、独特の香りが楽しめるほうじ茶は人気上昇中で、「ほうじ茶オレ」は、競合が少ないフレーバーなので、ラインアップすることで新たなユーザーの獲得に貢献しそうだ。

 パッケージは「特選よつ葉牛乳」をモチーフとしたデザインにすることで、「牛乳のよつ葉がつくった本格的な味わいの乳飲料」であることをイメージしやすくした。同社の牛乳の購入者は30~50代の女性が中心で、チルドカップ乳飲料のメーンユーザーと重なることから、「特選よつ葉牛乳」のユーザーはもちろん、ミルク感のある本格的な味を求めるユーザーも取り込んでいく。

素材へのこだわりをテレビCMで訴求

 発売に合わせて、北海道、首都圏、関西圏でテレビCMを投下。「オレの話を聞いてほしい」をテーマに、カフェオレの「オレ」が主役であることを訴求。よつ葉らしい素材にこだわった乳飲料であることを伝えていく。また、商品のこだわりが伝わる店頭販促物を用意し、露出を図っていく。

 実際に飲んでもらうことで、こだわりの味がわかるが、コロナ禍で試飲などが難しいため、同社では3月下旬に袋に詰めるなどの感染予防対策を万全にして、首都圏と大阪でサンプリングを行った。味に自信があるからこそのサンプリングで、ユーザーからは「ミルク感があり、おいしい」と大好評となっている。

 流通からも味に対する評価が高く、順調な配荷となっており、売場活性化につながる商品として期待が寄せられている。

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