タイ経済成長率、今年は2.6%に 緩和的政策継続を=IMF
[バンコク 16日 ロイター] – 国際通貨基金(IMF)は、タイの2021年の国内総生産(GDP)伸び率が2.6%にとどまると予想し、当局は景気回復を支援するために緩和的政策を継続すべきとの見解を示した。代表団のタイ訪問後、声明で明らかにした。
新型コロナウイルス流行で観光業が壊滅的な打撃を受ける中、観光業に依存するタイ経済は昨年に6.1%のマイナス成長を記録した。
IMFは声明で、内需の回復が今年の成長を主導すると指摘。「見通しは引き続き厳しい」とし、「観光業の回復は今年いっぱい緩やかと見込まれ、ワクチン接種の進展や海外旅行の再開にも左右される」と分析した。
また、景気回復を支援、長期的な打撃の緩和、長引く課題への対応のため当局は緩和的な政策を継続し、回復が確実になるまで政策支援の解除を急ぐべきではないと勧告。「為替レートは資金フローの変動の緩衝材として引き続き柔軟に維持すべきで、金融安定リスクへの対応にはマクロプルーデンス政策を活用すべき」とした。
タイ中銀は2020年に景気支援のため3度利下げした後、政策金利を過去最低の0.50%に据え置いている。
来週24日の政策決定会合では、金融政策は据え置かれ、2021年成長見通しが3.2%から下方修正されると見込まれている。