シーイン、Temu、TikTok 米国市場を席巻する中国系EC の戦略
Temuがシーインを相手取って7月に訴訟を起こした。双方ともに中国企業だが、訴状は米国内の連邦裁判所に提出されている。
俎上に上がっているのはシーインによる独占禁止法違反である。取引メーカーに対して、Temuとは取引しないという契約書への署名を強いて、もし拒否するならば超法的罰金を課すとしたという。
実を言うと昨年12月にはシーインがTemuを相手取って訴訟を起こしているのである。TemuがX(旧Twitter)上にシーインの偽アカウントをつくり、“虚偽および欺瞞的な商行為”によって商標と著作権を侵害されたと告発したのであった。
泥仕合の様相を呈しているのだが、その背景は彼らのアメリカでの競合の激化だ。
シーイン vs. Temuは“場外乱闘”の様相
シーインはご存じのとおり最低価格帯の衣料を売る越境EC企業で、アメリカでも急速にシェアを拡大している。ファストファッション市場における昨年11月時点でのシェアは、シーインはなんと
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