値上げ時代の2つのキーワード「グロサリー・インフレーション」と「●●クライシス」

松岡 由希子 (フリーランスライター)
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流通最旬キーワード

グロサリー・インフレーション

 欧米で記録的な水準のインフレが続いている。米国では2022年9 月の消費者物価指数(CPI)が対前年同月比8.2%上昇。なかでも家庭用食品は同13.0%上昇している。欧州でも同様にインフレが加速する。英国では22年9月の食品と非アルコール飲料の価格が同14.6%上昇し、消費者物価指数を同10.1%上昇させる要因となった。22年9月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)も同9.9%上昇している。

 食品を中心とする生活必需品の価格が上昇するグロサリー・インフレーション(GroceryInflation)が続き、家計を圧迫するなか、食品小売業界では消費者の節約志向に対応する動きが活発だ。

 米国では、食品スーパー(SM)最大手クローガー(Kroger)が22年9月、既存のプライベートブランド(PB)16種類を統合し、価格訴求型PB「Smart Way(スマートウェイ)」に一新した。オーガニック専門PB「Simple Truth(シンプルトゥルース)」やミールキットブランド「Home Chef (ホームシェフ)」といったクローガーのPBのポートフォリオに、

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記事執筆者

松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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