アリババがビジネスモデル転換か?理由はタオバオの “金属疲労 ”

牧野 武文(ライター)
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北京のアリババ施設
なぜ、アリババはこれまでのビジネスモデルを曲げて、自営店舗の出店に踏み切ったのか。北京のアリババ施設で1月撮影(2021年 ロイター/Thomas Peter)

 中国のアリババ(Alibaba)が自社のECサイト「天猫(Tmall)」に、直営ショップ「天猫自営旗艦店(Tmall Mart)」を出店する計画を進めている。これは一見するとアリババが直営ショップを出店しただけのことだが、同社のこれまでのビジネスモデルとは大きく異なる、変化の始まりととらえることもできる。

 アリババはプラットフォーマーであり、「淘宝網(Taobao)」と天猫の2つのECサイトを運営する。販売業者やメーカー、ブランドに出店してもらい、アリババは販売や物流面でサポートをすることで収益を得てきた。

 それから一転、アリババが直営の店舗を出店するというわけである。まずは家電製品を扱うようだが、当然のことながら同一商品を販売する出店業者もあり、反発が起きることも懸念される。

既存のビジネスモデルは頭打ちに?

 なぜ、アリババはこれまでのビジネスモデルを曲げて、自営店舗の出店に踏み切ったのか。その1つには、

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