ワークマンはなぜ、2倍売れたのか?3つのアマゾン対策とは 土屋哲雄専務が語る!

2020/12/17 05:55
兵藤雄之
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ワークマン専務 土屋哲雄氏の写真
講演するワークマン専務取締役 土屋哲雄氏。

アマゾンに勝つための方策

 コロナ禍で、コンタクトレス、キャッシュレスでの対応が可能なECニーズが高まっ
ている。同社のECに対する取り組みは極めて戦術的だ。土屋氏は「アマゾン(Amazon.com)対策がない小売りは戦略がないに等しい。ネット販売でアマゾンに勝てなければ廃業したほうがいい」と断言し、今後は宅配型のECは廃止し実店舗のネットワークを活かした「クリック&コレクト」(ネット注文、店舗受け取り)に特化していくという。

 ワークマンのアマゾン対策は、「価格で負けない」「配送費で負けない」「販促費をかけない」の3つだ。「価格で負けない」とは、プロダクトイノベーションの継続だ。土屋氏が経営改革を進めるなかで情報システムの人員は半減、浮いたコストを製品開発に回すことができた。「配送費で負けない」というのは、ラストワンマイルを自社でやっているアマゾンには配送費で勝つことは難しいため、店舗の強みを活かせる「クリック&コレクト」に方針を絞るという考え方だ。神奈川県横浜市・川崎市、東京スカイツリー内にあるソラマチなど、都会への出店は、店舗在庫を活かした「クリック&コレクト」を実践するためでもある。最後の「販促費をかけない」は、アンバサダー・マーケティングを指す。ワークマンのファンにアンバサダー役を委嘱し、自由に発信してもらう。土屋氏は「6対4で悪口が多いのはしかたがない。だからこそ、評価も信用される。この3点を続けていけば、アマゾンにも負けない」と意気込んだ。

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