コロナ禍で需要が高まる温熱療法 対面からオンライン販売へ移行し、国内外の需要喚起する三井温熱

2020/10/22 05:59
    上妻英夫(KIプレス)
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    新型コロナウイルス(コロナ)禍にあって、拡大傾向にあるのが温熱治療器に関わるマーケットだ。温熱治療の効能として、心地よい温かさと“熱い”という熱刺激(注熱)を身体に与えることで、快眠効果や代謝アップにくわえ、免疫力が高まるとされている。これを家庭でセルフケアで行える温熱治療器に注目が集まっている。来年創業25周年を迎える温熱療法のパイオニア、三井温熱(千葉県/瀧田裕子社長)では、日増しに増える温熱セルフケアに関心を持つユーザーの動向に対し、対面販売からオンライン販売への新機軸を打ち出し、国内外の需要を推進している。

    コロナ禍でセルフで行える温熱治療器に注目が集まっている
    コロナ禍でセルフで行える温熱治療器に注目が集まっている

    コロナ禍で温熱治療器に脚光

     「身体を温める」健康法への関心は高まってきているが、コロナ禍でいっそう、その需要は高まっている。「適所に適量の熱を注ぐ」という三井温熱療法は、創始者の三井とめ子女史の2万例に及ぶ臨床から始まり、家庭用温熱機器の開発と療法師の育成の確立に尽力した同社・高木幸江取締役会長の二人の存在によるところが大きい。

    「自分自身でご自分のカラダを簡単にケアできる温熱セルフケアが浸透し始めています。また、さまざまな不定愁訴(明確な原因がないのに、肩こり・めまい・腰痛などのカラダの不調を訴えること)でお悩みの方や、辛い痛みのある方が、口コミで当社直営の浅草温熱施療院を訪れていただいています。全国の治療院(接骨、鍼灸、マッサージなど)が併用してくださるところが増えています」と瀧田裕子社長は語る。

     「冷えは万病のもと」と古くから伝えられているが、三井温熱は「トータルで温熱セルフケア」を提唱し続け、医療機器、健康機器、化粧品及び、医薬部外品の開発と販売を主力に、三井温熱療法研修事業と健康経営研修事業を行っている。

     手軽に効果的にカラダが温まるよう工夫された商品開発を続け、セルフケアのための温熱治療器「三井式温熱治療器」(79000円税抜き)を主力に、「ナノカーボン温熱ヘッドカバー∞」など6種類の温熱機器を販売。そのほか、「MISUIセレクトクリーム」「熱さぽーと」などの商品を開発販売している。

     家庭用医療機器である三井温熱治療器の効果効能は6点。①疲労回復②血行を良くする③筋肉の疲れをとる④筋肉のコリをほぐす⑤神経痛、筋肉痛の痛みを緩解⑥胃腸の働きを活発にする、などである。

     この三井式温熱治療器は自宅で簡単に操作し、セルフケアできるようになっており、発熱板表面にセラミックコーティングが施され、そこから放射される遠赤外線が、効率よく身体を温めるツールである。温度調整も容易で、5段階(42°Cから86°C)になっている。軽量で手になじみやすく、片手で動かせ、背中や腰など、背部にもあてやすい形状だ。

    セルフケアで自宅で行える三井温熱の温熱治療器
    セルフケアで自宅で行える三井温熱の温熱治療器

     気軽にセルフサービスで買える値段・特性の商品でもないため、これまで三井温熱では対面形式で販売を行ってきた。しかし、コロナ禍により、見込み客と直接コンタクトをとることが難しいいま、新たな営業手法に転換し、大きな成果を上げている。

     

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