週刊スーパーマーケットニュース コープさっぽろ、宅配トドックで新たに食器・調理器具を回収
U.S.M.Holdings
<第1四半期決算>営業・経常利益で大きな落ち込み
2025年2月期第1四半期決算(連結2024年3月1日~5月31日)は、営業収益が前年同期比0.2%増の1756億円、営業利益が同95.0%減の5800万円、経常利益は同82.9%減の1億9900万円となり、営業・経常利益とも大きく落ち込んだ。
第1四半期連結累計期間、マルエツは来店客数、客単価が前年同期を上回り、営業収益、売上総利益をはじめとする数値が改善して増収増益を達成。一方、カスミは客数の回復が遅れ、営業収益は同3.1%減。売上総利益率も1.1ポイント悪化したことから減収減益となった。また、マックスバリュ関東については、店舗閉店などの影響によって全体の客数が減少し、営業収益は同1.3%減。販管費は前年同期を下回ったものの、営業収益の減少がそのまま営業減益につながった。
グループ全体では、2店舗を新規に出店し、既存店の大型活性化を8店舗で実施。営業収益はマルエツの収益改善により同0.2%増となり、売上総利益、営業総利益も微増となった。一方、電力使用量の抑制や省エネ対策投資の強化などで電気料は抑えられたが、労務費の上昇、物流コストの上昇、加えてECの利便性向上対策、セルフレジを含む決済機能の強化策などの来店客数拡大のための販促強化や、マルエツ草加デリカセンターなどの投資拡大に伴う減価償却が増加したことで、販管費は同2.3%増となり、営業利益を圧迫した。
なお、2025年2月期の連結業績については、営業収益で同5.4%増の7451億円、営業利益で同23.1%増の85億円、経常利益で同21.9%増の84億5000万円と、増収・2ケタ増益を見込んでいる。
フジ
<第1四半期決算>販管費膨らみ大幅減益
2025年2月期第1四半期決算(連結2024年3月1日~5月31日)は、営業収益が前年同期比0.4%増の1961億円、営業利益が同38.6%減の14億円、経常利益は同35.4%減の18億円と、大幅な減益となった。
フジを存続会社、フジ・リテイリングとマックスバリュ西日本を消滅会社とする吸収合併を行い、新生フジとしてスタートした第1四半期は、2030年度の目標「営業収益1兆円」に向けて中期経営計画を策定し、実行に移した。
スーパーマーケット業態については、「毎日が安い」「全力プライス」などによる価格対応を徹底。「地元」「健康」「美容」「贅沢」「環境」などの付加価値の提供にも注力した。また、イオングループのPB「トップバリュ」「トップバリュ・ベストプライス」「トップバリュ・グリーンアイ」の導入を進めるなど、商品構成の再構築についても進めた。
ディスカウントストア業態では、「トップバリュ」の拡大を進め、「すべての商品が徹底して安い」「たくさん買える」など、「安さ」を軸に日常生活の徹底応援に取り組んだ。また、デリカやフローズンを中心とした「Ready To」や、「ペットと暮らす豊かな生活」をテーマにペットフードの品揃えを見直すことで、新しい価値の提供にも努めた。
各社が保有していた資産を徹底活用し、利便性と競争力向上のため、第1四半期は9店舗で改装を実施して活性化を図り、売上高は増加したが、大幅な賃上げ、既存店活性化費用、新生フジ誕生祭などの販促費用、本社移転費用、合併による法人税などの調整額が膨らみ、販管費は前年同期に比べて32億9500万円増加。一方、営業総利益が23億9200万円増に止まったことで、販管費を十分に補うまでには至らず、営業利益を9億円ほど減らした。
なお、2025年2月期の連結業績については、営業収益で同1.1%増の8100億円、営業利益で同2.6%増の155億円、経常利益で同1.9%増の177億円を見込んでいる。