2023年度決算は過去最高業績のしまむら、さらなる成長めざし新中計がスタート!

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア)
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新中期経営計画がスタート

 さて、しまむらでは決算発表と同時に、252月期を初年度とする3カ年の新中期経営計画を発表している。

 「ネクストチャレンジ」と題した新中計では、最終年度の27年2月期に売上高7190億円、営業利益660億円、営業利益率9.2%をめざす。これを実現するため、新中計では、「成長戦略」「基礎と基盤の強化」「ESG活動の推進」の3本柱に取り組む。

 まず「成長戦略」では、事業ポートフォリオの再構築を推進する。収益性の高いしまむら事業の成長を維持しながら、アベイルやバースデイ、オンラインストアの収益性向上、雑貨・ファッションを扱う「シャンブル」の安定黒字化をめざす。台湾の思夢樂の売上の拡大を図る。

 同時に、既存店の売上拡大と新規出店を通じて市場シェアのさらなる拡大をめざす。新中計の3カ年では、前中計を大きく上回る150店舗の新規出店、150店舗の既存店改装を計画しており、とくに出店では、従来の郊外中心のドミナント出店に加えて、しまむらにとって空白地帯だった都市部への出店も強化する。また、都市部への出店を見据えたポップアップストアも展開する計画だ。

 これまでのしまむらでは、1店舗あたりの広さが売場面積1000㎡前後を標準としてきたが、今後は立地や商圏に応じて1300㎡の大型店の出店をしていくことも検討していく。

 次に「基礎と基盤の強化」では、労働条件や労働環境の整備やデジタル化に生産性の向上に取り組む。商品調達については、ASEANでの生産拡大による原価の低減をめざす。加えて、カントリーリスクを考慮した生産国の分散、国内物流拠点の移転などの見直しを行うことで、サプライチェーンの再構築化を推し進める。

 最後に「ESG活動の推進」では、「環境」と「社会」の2つからアプローチする。環境では、サステナブル商品の仕入れの数値目標を設定し、社会では、女性管理職比率の向上や障がい者雇用に取り組んでいく。

2025年2月期は増収増益を計画

 新中計の方針にもとづき、初年度となる252月期は、「ネクスト・チャレンジ1st『当たり前を改める』」をテーマに、商品力や販売力、新中計で掲げた基礎と基盤の強化に取り組む。

 商品力の強化では、新中計でも掲げているストアロイヤリティを高める「ブランド力向上」、顧客ターゲット拡大のための「ラインロビングの推進」、データ分析の高度化による「商品開発力の強化」の3点に取り組む。

 販売力の強化では、性別や年代の購買履歴などのデータ活用をはじめ、地域特性に合わせた売場や販促活動を強化する。

 出店戦略では、新規に43店舗を出店する。グループ内の複数事業を組み合わせたファッションモール形式での出店を拡大することで、店舗の収益性をより高めていく考えだ。既存店改装は、しまむら事業を中心に40店舗の改装を計画する。

 以上のような取り組みにより、252月期の業績予想では、売上高が6596億円(対前期比3.9%増)、営業利益が563億円(同1.9%増)の増収増益を見込む。

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記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

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