第4回 生協の強みを生かす!北海道におけるSDGs推進の旗振り役に=コープさっぽろ
賛同する事業者と連携してフードバンク事業も

トドックに関連したSDGsの取り組みとして、「トドックフードバンク」も特筆すべき活動だろう。品質上問題がないにもかかわらず、廃棄処分される食品ロス問題に対して、コープさっぽろでは16年からフードバンク事業をスタートさせた。宅配トドックで注文ミスなどによって返品された食品で品質に問題がないものを、児童養護施設やファミリーホームに無償で提供するもので、同年11月には「トドックフードバンク基金」を設立。活動の趣旨に賛同する食品関係事業者と協定を結び、安定した事業運営をめざしている。
さらに、食品を届けることに加え、届け先の施設で食育イベントも実施している。施設で暮らす子供たちにとって“家庭の食”はイメージしづらく、調理の経験も乏しい。そこで、卒園を控えた高校3年生を対象に、料理研究家を招いて料理をつくる機会を提供。人間らしい暮らしを送る上で大切な料理やその楽しさを伝えている。
こうした事業・活動を通じて、コープさっぽろは持続可能な社会づくりに取り組んできたが、さらなるチャレンジとして19年7月、北海道におけるSDGsを推進するための「北海道SDGs推進プラットフォーム」を設立した。生産者団体やメーカー、金融、行政、大学など17団体がメンバーだ。背景には「SDGs」の理解がそれぞれの組織で不足しており、どういう方向で進めていくかがはっきりしていないことがある。そこでコープさっぽろが旗振り役となって、SDGs推進の底上げを図る。具体的には、定期的に研究会を開催して先進事例などを共有。今後、連携して効果が期待できる事業については実施していく考えだ。
この項、終了。次回は12月25日公開予定。
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