携帯料金の削減実績は平均24%!法人契約の見直し要点と最適プランの選び方
本連載企画では、完全成果報酬型のコスト削減サービスを提供する経営コンサルティング会社プロレド・パートナーズが、過去1年間を振り返りコスト削減効果の高い間接費を紹介。コスト削減を実現するうえでの具体的なアプローチやポイントを、実際の削減事例をまじえ解説する。連載第3回となる今号では、「携帯電話料金」のコスト見直し方法を提案する。
携帯の法人契約で精査すべき事項
2021年4月、菅元首相政権下で携帯電話通信料の大幅な引き下げが実施され、通信各社は格安プランの提供を開始した。現在、格安プランの料金は底値を打ちつつあるが、データ通信量が20G以上となる大容量の料金プランはまだ割高だ。通信各社の営業担当者は利益率が高い大容量プランをお客に推奨しており、法人契約の携帯電話料金はまだ見直しの余地が大きい。
こうした状況を踏まえ、企業側の情報システム部門担当者、あるいは総務担当者は何をどう精査すべきかを解説していく。
見直すべき余地が最も大きいケースは、「携帯端末ごとの利用実態と料金プランのミスマッチ」(プランが過剰品質)が起きている場合だ。携帯端末ごとに通話時間やデータ通信量は大きく差があるにもかかわらず、通話は「かけ放題」(無制限)、データ通信は「20G以上の大容量プラン」ですべて統一している場合、利用実態に対してかなり過剰品質な料金プランとなっている可能性が高い。
携帯端末間で通話時間やデータ通信量を共有できる「シェアプラン」を適用していない場合、さらなる料金プランの見直しが可能だ。具体的な削減事例(図表❶ケーススタディを参照)を用いて、料金プランの見直し方法を確認する。
最適で無駄のない料金プランの設定
図表❶のケーススタディでは、データ通信量が異なる11台の携帯端末の月額料金プランの見直しを提案している。見直し前は、各携帯端末のデータ通信実績にかかわらず一律で大容量「50Gプラン」に契約していたが、見直し後は「端末ごとに最適化」もしくは「低容量プランに統一」に変更した。
プランを見直すうえで、まずは現状把握のため社員が使用する端末の過去6カ月~12カ月の利用状況を調査し、月単位の「平均データ通信量」「最大データ通信量」を確認する。それを踏まえ、個別に必要なデータ容量プランを適用させる(提案A)。これが基本的な考え方だ。
ただし、