時価総額で三越伊勢丹を上回る! 神戸物産の“競争しない”競争戦略に迫る
いまや女子高生も来店する、業務スーパー
2008年以降は、製造業としての性格が色濃くなり、国内の食品メーカーを次々と手掛けていった。現在では自社工場に加え、グループ会社13社20工場を有するまでになった。
また、業務スーパーで近年、存在感が増しているのが直輸入の海外商品である。業務スーパーで取り扱う商品のうちアイテム数ベースでは1/4ほどがこれら輸入商品となっている。今年ブームが再燃した「タピオカ」も業務スーパーが取り扱う商品の1つ。台湾から直輸入する「インスタントタピオカ」「タピオカドリンク(ミルクティ)」は入荷したらすぐ売り切れる人気商品だ。もちもち食感が特徴のブラジルのパン「ポン・デ・ケージョ」や台湾のB級グルメ「葱抓餅」など、一般のスーパーでは買えない商品が並ぶ。低価格、おいしさ、珍しさを意識する結果、「業務スーパーに行けば面白い商品がある」として、最近では女子高生などの来店も増えているという。
独自の「食の製販一体体制」とFC展開を両輪に、新しい客層を増やしながら、強みを増す神戸物産の“競争しない”競争戦略。消費者の財布のヒモが固くなる増税後、さらにその勢いは増すことになりそうだ。
神戸物産の最新戦略、商品開発・輸入商品戦略、ローコストを実現する店舗オペレーションの秘密、新たに強化する総菜について、「ダイヤモンド・チェーンストア」9月1日号特集「神戸物産 競争しない独走経営」で詳細にわたって掲載!
沼田博和社長のインタビューでは、強さの秘訣と今後の事業戦略、展望について詳細に語っていただいた。