急成長するラストワンマイル・プラットフォーマー「エニキャリ」3つの理由とは
システムを自社開発するという特徴
2つ目の特徴として挙げられるのが、システムを自社開発している点だ。
エニキャリでは、デリバリー機能を最大限効率化することを目的に、注文・配達サイトや配達管理システムを自社で開発している。
開発を自社で行うことで、配達管理システムを迅速に刷新することが可能となる。
たとえば、システムに関するトラブルの報告が現場から上がってきたときに、すぐに開発部にフィードバックを送ることで問題を迅速に回収できる。
大石氏は「現場からのフィードバックを受けて、問題を回収する、ということを繰り返すことによって、システムは常に成長を遂げる。これが当社の競争優位性の1つだ」と説明する。
配達員を直接雇用し、品質の高い配達をめざす
3つ目の特徴として挙げられるのは、配達員をほぼすべて直接雇用する点だ。
エニキャリの配達員は基本的には正社員およびアルバイトで、配達員が希望した場合のみ業務委託として雇用している。
直接雇用をすることで、配達員の教育に力を入れることが可能になる。
これは「施設内では決まった動線で配達場所まで来てほしい」「カバンを下ろして歩いてほしい」など、顧客企業の要望に沿った配達を提供するためだ。「配達を遂行することを最終目標とするのではなく、その企業の要望に細やかに応える配達をすることで顧客満足度を高めていきたい」(大石氏)。
こうした3つの特徴により、エニキャリが提供できるサービスは幅広い。
ECサイトの開設のみを希望している顧客に対しては、ECサイトの構築支援のみを提供。デリバリーを開始したいが、配達員を持たない顧客には、自社の配達員を手配する。また、配達員は自社で雇用しているが、配達の品質を高めたいと求める顧客に対しては、配達員の教育を担うなど、要望に柔軟に対応することが可能だ。
「幅広い配達手段、高い品質の配達員、システム開発力を持つことにより、取引先の抱える悩みを解決に導けることがわれわれの強みだ」(大石氏)。
また、この3本柱に加え、自社だけでなくクイックコマースにかかわるすべての配達員に向けたサポートにも力を入れていることも、エニキャリの大きな特徴といえるだろう。