アパレル業界に特化し急成長、ベイクルーズが人材紹介事業を立ち上げた理由とは?

小内三奈
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「働きやすい環境整備」「情報発信」がアパレル全体の課題

 2022年に入ってからは、アパレル業界の人材紹介事業も従来の状態に戻ってきているという。WILL WORKSの直近の紹介先の内訳も、アパレル業界が8割、IT業界が2割程度と、アパレル業界を中心に事業を行うWILL WORKSの強みを発揮できるようになった。

 だが、アパレル業界が求める人材のハードルは総じて上がっている。その一方で、業界全体として働きやすい環境が整備されているとは正直言い難い。「平均勤務年数は5年程度」と櫛谷氏が指摘する通り、とくに販売職の定着率が低めであるのが実態だ。

 となると、働きやすい環境やキャリアアップ制度が整っている会社に人が集まりやすく、優秀なスタッフを採用しやすくなる。逆に、環境整備ができていない会社はさらに採用がしづらくなるという慢性的な課題が生じてくる。

 業界特有のもう一つの課題は、情報が見えにくいところだ。「アパレル業界全体として情報の発信が非常に少ない。人材を募集する際もリクナビ、マイナビなどの大手求人メディアに出す程度で、採用PRに積極的な会社はほとんどない。活躍している先輩の声を発信していくなど、中の情報が見えるようにどんどん発信していく必要があると感じている」(櫛谷氏)

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