コンビニ3社、営業増益=3~5月期―ファミマ大谷効果、セブン改善

コンビニ大手3社の2025年3~5月期連結決算は、各社とも増収で営業増益だった。最大手のセブン&アイ・ホールディングスは人件費などコスト削減の効果で主力の海外が回復。ファミリーマートは米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の広告起用が集客増につながり、利益が2桁増。ローソンは人工知能(AI)を活用した効率的な商品発注が売上高の増加などに寄与した。
ローソンが11日に発表した決算では、1日の店舗当たりの平均売上高が58万4000円と過去最高を更新した。店舗特性を踏まえたAI発注が売り場改善につながった。新製品のパンも若者を中心に需要を捉えた。一方、純利益は前年に投資有価証券の評価益を計上した反動で減少した。
セブン&アイは、北米で経費削減やプライベートブランド(PB)の品ぞろえ強化の効果が出た。イトーヨーカ堂の店舗売却益もあり、純利益は約2.3倍に増加。一方、国内事業は客数0.7%減と顧客離れに歯止めをかけられなかった。
ファミマは、大谷選手効果でおにぎりの販売が好調。卵や牛乳など食品の値引きセールも節約志向の消費者を取り込み、客数と客単価ともに増加し、純利益は過去最高を更新した。
◇コンビニ大手3社の25年3~5月期決算
営業収益 営業利益 純利益
セブン&アイ 27,773 650 490
(1.6) (9.7) (2.3倍)
ローソン 2,973 272 164
(6.4) (4.2) (▲2.8)
ファミマ 1,264 278 211
(0.6) (17.9) (36.7)
(注)単位億円、億円未満は切り捨て。かっこ内は前年同期比増減率%。▲はマイナス。ローソン、ファミマは国際会計基準





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