備蓄米の追加放出、71社申請=21年産、イオン5000トン

時事通信社

小泉進次郎農水相
〔写真説明〕小泉進次郎農水相=10日、東京都千代田区(時事通信社)

 農林水産省は11日、政府備蓄米の追加放出で、大手・中小小売業者向けに随意契約の受け付けを開始した。小泉進次郎農水相は、同日午後2時時点で71社が申請したと明らかにした。対象は、追加で売り渡しを決定した2021年産10万トンと、5月下旬から中小スーパー向けに申請を受け付けて残っている同年産の約2万トンを合わせた計約12万トン。流通大手のイオンは5000トン申し込んだ。

 随意契約による備蓄米の売り渡しは、5月26日から大手小売り、同30日から中小小売りとそれぞれ枠を設けて申請を受け付けてきた。3回目の今回は、精米能力のある米穀店からコメの取扱数量が年間1万トン以上の大規模な小売業者まで広く対象とした。申込数量が上限に達すれば、20年産10万トンも追加放出する方針だ。

 既に随意契約を結んだ小売業者も、8月までに販売できる範囲であれば申し込み可能。上限数量も設けなかった。21年産の売り渡し後は、20年産を初めて放出する。農水省は、21年産が5キロ1800円程度、20年産が1700円程度になると見込む。

 イオンは既に22年産の備蓄米を2万トン調達し、今月1日から販売を始めているが、21年産は「より安価で販売が可能だ」(広報担当者)として、同社が展開するディスカウント店を中心に取り扱う予定だ。セブン―イレブン・ジャパンも50トンを申請した。 

 今回追加放出を決めた21、20年産もすべて売り渡されれば、3月以降の備蓄米の放出総量は81万トン規模となる。在庫は10万トンまで減少するが、小泉氏は災害などへの備えとして「十分対応できる水準だ」との認識を示している。 

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