カジュアル衣料チェーンの「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングが11日発表した2024年2月中間連結決算(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比9.0%増の1兆5989億円、純利益が27.7%増の1959億円と、中間決算としてそろって過去最高となった。海外での積極的な出店などが収益を押し上げた。
本業のもうけを示す営業利益は16.7%増の2570億円。国内ユニクロ事業は暖冬の影響で減収だったが、取引先への発注の精度改善などで利益は伸びた。海外ユニクロ事業は欧州などが好調で大幅な増収増益だった。
24年8月期の連結業績予想は、売上収益を3兆300億円(従来予想は3兆500億円)と下方修正する一方、純利益は3200億円(同3100億円)に引き上げた。予想を据え置いた営業利益を含めいずれも通期の過去最高を更新する見通しだ。
同社は売上収益10兆円の長期目標達成のため、海外事業拡大を進めている。柳井正会長兼社長は同日の決算説明会で、「世界が市場になれば十分可能だ」と自信を示した。