そごう・西武の労組がスト検討=売却計画巡り、雇用維持求め
セブン&アイ・ホールディングス傘下の百貨店そごう・西武の売却計画を巡り、そごう・西武の労働組合がストライキを検討していることが2日、分かった。スト検討を通じ、会社側に雇用維持などを求める方針。労組は3日、スト権確立の是非を問う投票実施を組合員に告示する。
労組は6月23日に開いた臨時中央大会で、投票を実施する方針を全会一致で可決した。投票は今月9~22日に実施し、25日に結果が出る予定。過半数の賛成でスト権は確立し、交渉次第でストに踏み切る。近年、大手百貨店のストはほとんど例がなく、実施されれば異例の事態となる。売却計画に影響が出る可能性もある。
寺岡泰博委員長は取材に対し、「決してストをしたいわけではない。ただ1年半にわたり、こちらに何の説明もないのは不誠実」と語った。スト権確立で、会社側に情報開示を迫る考えだ。
セブン&アイは昨年11月、米投資ファンドにそごう・西武を売却すると発表した。当初、今年2月の売却を予定していたが、延期され決着が見通せない状況になっている。ファンド側は、池袋本店の一部に家電量販店ヨドバシカメラの出店を計画しており、雇用の維持が懸念されている。