カジュアル衣料の「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが13日発表した2023年2月中間連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比4.5%増の1533億円となった。中間期としては過去最高。東南アジアや欧米のユニクロで、機能性肌着「ヒートテック」などの冬物衣料が好調だった。
売上収益は20.4%増の1兆4673億円。本業のもうけを示す営業利益は16.4%増の2202億円で、いずれも過去最高だった。国内のユニクロは増収だったものの、海外から調達した商品の原価が円安で膨らみ利益が圧迫された。
23年8月期業績予想は、中間決算が想定を上回ったため上方修正。売上収益の見通しは2兆6800億円と従来予想に300億円上乗せした。記者会見した柳井正会長兼社長は「来期は3兆円程度になる見通し。次の10年も3倍以上に成長し、10兆円を目指す」と語った。
今後の商品価格に関しては「消費者はシビア。どんどん上げられる環境ではないが、商品ごとに品質やデザイン、機能とのバランスを見て臨む」(岡崎健取締役)としている。