カジュアル衣料の「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが12日発表した2022年9~11月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比9.1%減の850億円だった。主力の国内ユニクロ事業で、昨秋の円安進行が海外から調達する商品の原価を押し上げ、利益を圧迫した。
一方、売上収益は14.2%増の7163億円と、9~11月期として過去最高を更新。本業のもうけを示す営業利益は2.0%減の1170億円だった。
海外では、新型コロナウイルス対応の行動規制で店舗を一時休業した中国が大幅減益。ウクライナへの侵攻で営業を停止したロシアは赤字となった。東南アジアや欧米は好調だった。
同社は今年3月、国内正社員らの年収を最大4割引き上げる。記者会見した岡崎健取締役は「まずはこれで頑張ってもらって成果を出せばもっと(賃金を)上げられる」と語った。