三越伊勢丹ホールディングスが発表した2009年4~12月期の連結業績は、三越で早期退職募集を実施したことなどに伴う構造改革損失など424億円の特別損失を計上したことから、純損益は104億円の赤字(前年同期は157億円の黒字)に転落した。
既存店の売上不振に加えて三越池袋店、三越鹿児島店を09年5月に閉鎖した影響もあり、売上高は前年同期比11.2%減の9785億円となった。販売管理費を前年同期に比べて223億円削減したものの売上の減少を補えず、営業利益は58.3%減の83億円だった。
セグメント別の営業利益を見ると、主力の百貨店事業は51.2%減の91億円、クレジット・金融業が1億円の赤字(前年同期は13億円の黒字)、食品スーパーのクイーンズ伊勢丹など小売・専門店業が0.7億円の赤字(前年同期は1.7億円の赤字)、友の会事業が18億円の赤字だった。
伊勢丹吉祥寺店のほか三越の小型店11店を今年3月末で閉鎖する予定だが、10年3月期通期の売上高は前期比11.0%減の1兆2700億円、営業利益は89.8%減の20億円を見込む。三越池袋店の売却益を1~3月期に計上することから通期の純損益はゼロとなりそうだ。