成長続く北陸の大阪屋ショップ、売上1000億円めざす戦略を尾﨑弘明社長が語る
富山県を本拠とし、同県と石川県で食品スーパー(SM)を展開する大阪屋ショップ。2022年8月には楽天全国スーパーに出店、23年6月には東海地方に進出し、「大阪屋ショップ江南店」(愛知県江南市:以下、江南店)をオープンするなど業容を拡大している。22年9月に社長に就任した尾﨑弘明社長に、同社の戦略とねらいについて聞いた。
ネットスーパー立ち上げOMOの加速をめざす
──コロナ禍を経た、消費者ニーズの変化をどのようにとらえていますか。
尾﨑 週末にまとめ買いをして買い置きをするお客さまが格段に増えました。外出制限が解けたのちもこの傾向は変わらず、とくにファミリー層のまとめ買いの習慣化が顕著です。
当社はもともと郊外型のSMを展開しているため、車で来店し、まとめ買いをするお客さまが多数派でしたが、コロナ禍以降はよりいっそう週末に需要のある商品の品揃えを豊富にし、「週末強化型スーパー」にしています。
加えて、生鮮の買い置き需要の高まりを受けて、冷凍素材の取り扱いを増やしました。たとえば、最新店の「江南店」では自社製造の塩干物のほとんどを冷凍化し、冷凍魚とともに、合計40尺強の冷ケースで展開しています。
──コロナ禍に楽天全国スーパーに出店しました。
尾﨑 22年9月に出店した楽天全国スーパーは、富山市で展開する店舗のうち約70%と、金沢市の一部店舗を拠点に展開しています。生鮮、総菜、寿司、ベーカリー、加工食品、日配、冷凍食品、日用雑貨など、約1万アイテムを店舗から発送しており、利用登録者数は約4500人です(23年7月末時点)。
先述のとおり、当社は「週末強化型スーパー」を標榜しているため、平日のネットスーパー利用顧客を週末の実店舗利用に誘導したいというねらいから