オーガニックにマイナーワイン……ワインのプロが解説する「次に来るワイン」とは!

著者:山田恭路(BMO代表)
構成:崔 順踊(リテールライター)
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ワインの小売業や輸入卸業、経営コンサルティング業などを行うワインのプロフェッショナルことBMO(東京都)代表の山田恭路氏が、食品小売のワインの取り扱いについて解説する本連載。最終回は、今後予想されるワインのトレンドについて解説してもらった。

オーガニックワインの取り扱いは要注意!?

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 食品スーパーをはじめとした小売各社がワインに注力するようになって久しいが、ワイン市場にはまだ伸びしろがある。その「伸びしろ」としては、3つの方向性があると考えている。「オーガニックワイン」「マイナーワイン」「日本ワイン」だ。

 オーガニックワインはすでに一定のファンがついており、食品スーパーでもプライベートブランドで高価格帯のオーガニックワインを販売するチェーンが増えている。オーガニックワインを取り扱ううえで注意したいのは、それらのワインのオーガニックの状態と、醸造の実態だ。

 一般的に「オーガニックワイン」とは、農薬や除草剤、化学肥料を使わずにつくったワインのことを指す。オーガニックワイン市場の拡大を背景に、EU2012年にオーガニックワインの醸造規定を制定し、そのワインがオーガニックワインであると認められる基準が大幅に緩和された。

 現在、オーガニックワインの認証団体は数多く存在しており、認証の定義は団体によってさまざまだ。比較的容易に認証がとれるぶん、なかには名ばかりのオーガニックもあることを頭に入れておかなければならない。

 たとえば、無農薬・無化学肥料の栽培であれば、建前はオーガニックにはなる。しかし、同じオーガニックでも傷んだブドウをそのまま醸造に使うワイナリーもあれば、徹底的に取り除く蔵元もある。前者は、醸造段階で多くの化学物質を使うことになるわけだ。また、「オーガニックであること」は、味や品質にはあまり関係がない点も見識として持っておくべきだろう。

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