11期連続最高益更新! ワークマンが「高品質×低価格」の究極のトレードオフを両立できる理由

堀尾大悟
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高品質で低価格――言葉としてはありふれているが、こと実現するとなると、トレードオフの関係にある両者を成立させることは難しい。

しかし、「高品質で低価格」を究極にまで両立させているのが、作業服トップシェアのワークマン(群馬県/小濱英之社長)だ。国内に977店舗(202212月末現在)のチェーン店をかまえ、近年では「ワークマンプラス」「#ワークマン女子」とカジュアル衣料も積極的に展開。全店の売上高は約1566億円(2022年3月末)を誇り、目下11期連続で最高益更新と絶好調だ。

「リペアテック」「フレイムテック」など新開発の素材を続々と打ち出しながら、ダウンジャケットでも5,000円を切る別次元の低価格を実現する、ワークマンの「高品質×低価格」の秘訣はどこにあるのだろうか。

独自技術のヒット商品を続々と開発

リペアテックの生地修復イメージ
リペアテックの生地修復イメージ

 生地に穴が空き、羽毛が吹き出してしまう……そんなダウンジャケットの悩みを解消したのが、ワークマンが開発した、穴を自己修復(リペア)する特殊製法をほどこした生地「リペアテック」だ。そのリペアテックを使用した「洗えるフュージョンダウン」が目下大ヒットで、年間50万を売り上げている。

 また、耐熱性のある樹脂の被膜によって火の粉などの飛び火による穴あきを軽減した「フレイムテック」を使用したアウターも、焚火などアウトドアシーンでのニーズをとらえて人気となっている。

 その他にも、自身が発する熱を跳ね返して保温性を高める「裏アルミプリント」、電熱ヒーターを内蔵した“着るコタツ”こと「ヒーターベスト」など、ワークマンでは独自技術によって開発したアイテムを続々と打ち出し、そのどれもが飛ぶように売れている。いったい、どれほどのエンジニア人材を集めた研究開発拠点があるのか――と製品開発部長の柏田大輔氏に聞いてみると、「いえ、そんなものはありません」と笑われてしまった。

 「素材技術の企画・開発を主導するのは、あくまでワーク衣料、アウトドア衣料、スポーツ衣料をそれぞれ担当する社員。彼らが日ごろから問題意識を持ち、お客さまが何を必要としているか、そのニーズを実現するにはどうすればよいかを常に考え、商品に落とし込んでいる」(柏田氏)

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