商社6社が最高益=資源高、円安追い風―9月中間

時事通信社
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三菱商事のロゴマーク
三菱商事のロゴマーク=9日、東京・丸の内(時事通信社)

 大手商社7社の2022年9月中間連結決算(国際会計基準)が8日、出そろった。資源高に加え、急速に進んだ円安が海外事業の収益を押し上げ、6社が過去最高の純利益を記録。通期の純利益予想は三菱商事が業界初となる1兆円台に乗せるなど、10月に発表済みの伊藤忠商事を含め全社が上方修正した。

 三菱商事の9月中間純利益は前年同期のほぼ倍となる7200億円。原料炭価格の上昇や円安のほか、自動車販売の好調などが寄与した。8日に記者会見した中西勝也社長は「(資源や為替など)価格要因を除いた実力値を重視したい。反省すべき点はまだある」と気を引き締めた。

 三井物産は原油・ガス価格の上昇や自動車の伸びで、純利益が33.2%増加。唯一減益だった伊藤忠も北米の建材事業などが堅調で、純利益は過去最高だった前年に次ぐ水準だった。

 住友商事は北米で原油や天然ガスの開発に使われる鋼管、丸紅は肥料など農業資材が好調。豊田通商と双日も増益だった。

 各社とも下期は資源価格が下落し、利益の伸びが鈍化すると予想。欧米の金利上昇に伴うインフレやウクライナ情勢を背景に「世界景気の急激な減速も考えられる」(石井敬太伊藤忠社長)と警戒を強めている。

 ◇大手商社の連結純利益
        22年9月中間   23年3月期予想
三菱商事  7,200(99.7) 10,300
三井物産  5,391(33.2)  9,800
伊藤忠商事 4,830(▲3.5)  8,000
住友商事  3,502(45.3)  5,500
丸紅    3,146(52.9)  5,100
豊田通商  1,512(18.6)  2,700
双日      788(99.9)  1,100
(注)国際会計基準。単位億円。カッコ内は前年同期比増減率%、▲はマイナス

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