世界の二大ネットスーパープラットフォーム、オートストアとオカドの勢力図と訴訟のゆくえ
本特集の「初登場、EC・ネットスーパー軸で読み解く流通相関図2022!」では日本のネットスーパーを中心としたプレーヤーと陣営について概観しているが、本稿ではグローバル規模で大きな陣営をつくり、しのぎを削っている二大ネットスーパープラットフォーム、オートストア(AutoStore)とオカド(Ocado)について解説する。世界各国で協業企業を増やし、堅調に事業を拡大させている両社の動向は、ネットスーパーの今後にどう影響するか──。
MFCへの導入増えるオートストア
世界の2020年のネットスーパー市場規模は調査会社のインダストリー・リサーチによると約5.2兆円で、27年までに約24.4兆円まで伸びるとされている。そうしたなか、世界のネットスーパープラットフォームを二分する勢力が、ノルウェー本社のオートストアが提供する「オートストア」と、英国のオカドの「オカド・スマート・プラットフォーム(OSP)」だ。いずれもECのフルフィルメント・センター(FC)の高度な自動化に活用できる仕組みである。
「オートストア」は主に高処理能力の物流倉庫とマイクロ・フルフィルメント・センター(MFC)に導入され、小売業や製造業など多様な業種・業態で用いられている。箱型のロボットが格子状のグリッドの上を動き回りながら商品を自動でピッキングするのが特徴だ。ここ数年、MFCへ「オートストア」を採用する事例が急増しており、現在、45の国々で合計3万7000台のロボットが倉庫やMFCで稼働している。
20年10月、米国リージョナル・スーパーマーケット(SM)のHEBが
流通相関図2022 の新着記事
-
2022/04/14
世界の二大ネットスーパープラットフォーム、オートストアとオカドの勢力図と訴訟のゆくえ -
2022/04/14
アリババ、テンセントが事業縮小、中国流通市場で次に伸びるのはここだ -
2022/04/14
欧州小売相関図2022 ヨーロッパの食品小売が続々テックスタートアップとの提携を急ぐ理由 -
2022/04/14
DX ひと段落、「外販ビジネス」で成長、つながる米国小売の流通相関図2022 -
2022/04/13
3年連続で減少!岐路に立つショッピングセンター業界のいま -
2022/04/13
「IT・デジタル」軸で読み解く、加速する小売業の再編、提携
この特集の一覧はこちら [24記事]
![流通相関図2022](https://diamond-rm.imgix.net/wp-content/uploads/2022/04/3140dc56e9b246cd7cd6ce96a598930b.jpg?auto=format%2Ccompress&ixlib=php-3.3.0&s=a7b3a45ecf7691f8fe757e6715e1eeef)
関連記事ランキング
- 2019-11-29「次世代ネットスーパー」推進!キーワードは“1国1社”イオンがオカドを選んだ老獪な理由とは
- 2020-08-04テスコ、オカド、カルフール、メルカドーナ… 欧州主要7か国12社の戦略徹底解説
- 2022-04-14欧州小売相関図2022 ヨーロッパの食品小売が続々テックスタートアップとの提携を急ぐ理由
- 2022-04-19アリババがビジネスモデル転換か?理由はタオバオの “金属疲労 ”
- 2022-04-18独自調査で判明! コロナ禍で激変した食品小売の出店戦略とは
- 2022-04-19ヤマダとアークランドの共同SCにオープンした平和堂ビバホーム一宮店の売場づくりとは