オーケー、ドラッグストアがますます複雑化させる食品スーパー流通相関図2022
食品スーパー(SM)業界では依然として、合従連衡、事業再編が加速している。業界を代表する大手からローカルSMまで、勢力図は刻々と変化し続けている状況だ。さらにそうした動きはSMという業界の枠に収まらず、ドラッグストア(DgS)といった異業種のプレーヤーも再編劇の主人公として登場。SM業界はこれまでの常識では語れない、ダイナミックな変化の波が渦巻いている。
近年、事業体制を大きく変化させた企業の1つが、イオン(千葉県)グループである。2018年10月に打ち出した「スーパーマーケット改革」の名のもと、およそ3年をかけて全国6のエリアでSMや総合スーパーの事業会社14社の大規模再編を断行した。北海道では20年3月にイオン北海道がマックスバリュ北海道を吸収合併。東北エリアでは同じく20年3月にイオンがマックスバリュ東北を完全子会社化したうえでイオン東北(秋田県)に商号を変更。同社はイオンリテール東北カンパニーの事業を継承している。

東海エリアでは、マックスバリュ東海(静岡県)とマックスバリュ中部(愛知県)が19年9月に経営統合、近畿エリアでは20年3月に光洋(大阪府)がダイエー(東京都)の完全子会社となっている。九州では、20年9月にイオン九州(福岡県)、マックスバリュ九州(同)、イオンストア九州(同)の3社間で、イオン九州を存続会社とする経営統合が行われた。
一方、“最終段階”を迎えているのが中国・四国エリアだ。19年3月にマックスバリュ西日本(広島県)がマルナカ(香川県)と山陽マルナカ(岡山県)の2社を完全子会社化するかたちで経営統合。今年3月には、株式交換によりフジ(愛媛県)がマックスバリュ西日本とフジ・リテイリング(愛媛県:フジの事業会社として21年11月に新設したフジ分割準備会社から商号変更)を束ねる持ち株会社に移行している。
ただしこれは一時的な体制であり、最終的には24年3月をめどにマックスバリュ西日本がフジと経営統合し、新会社が設立される予定だ。やや複雑な動きだが、実質的にはフジがイオングループ入りしたことになり、イオンはフジが持つ中四国での大きなマーケットシェアを獲得することになる。
H2Oとオーケーが「関スパ」めぐり争奪戦
イオンの事業再編が粛々と進む一方で大きな耳目を集めたのが、
流通相関図2022 の新着記事
-
2022/04/14
世界の二大ネットスーパープラットフォーム、オートストアとオカドの勢力図と訴訟のゆくえ -
2022/04/14
アリババ、テンセントが事業縮小、中国流通市場で次に伸びるのはここだ -
2022/04/14
欧州小売相関図2022 ヨーロッパの食品小売が続々テックスタートアップとの提携を急ぐ理由 -
2022/04/14
DX ひと段落、「外販ビジネス」で成長、つながる米国小売の流通相関図2022 -
2022/04/13
3年連続で減少!岐路に立つショッピングセンター業界のいま -
2022/04/13
「IT・デジタル」軸で読み解く、加速する小売業の再編、提携
この特集の一覧はこちら [24記事]

オーケーの記事ランキング
- 2025-03-28週刊スーパーマーケットニュース いなげや、神奈川県綾瀬市・藤沢市で移動スーパーを開始!
- 2024-12-14オーケー出店予定の大阪・豊中市 既存SMの戦い方を徹底分析!見えてきたオーケー対策とは?
- 2023-10-04「田町」駅徒歩圏内、都心立地の小型店!「オーケー札の辻店」の売場を解説
- 2024-09-14関東の小売業都県別売上ランキング2024 オーケー、ベルクが2ケタ増収!
- 2024-10-23値上げラッシュのなか主婦が思わずリピート買いするオーケーの留型商品とは_過去反響シリーズ
- 2024-12-09オーケー進出で関西市場はこう変わる!ライフ、万代、有力小売の戦略は?
- 2025-02-08オーケー関西2号店 アンダー300坪小型店でみせる凄みと進化
- 2025-03-14週刊スーパーマーケットニュース アオキスーパー、テナント導入でマッチングサービスの利用開始
- 2019-06-13オーケーと戦うために3つの差別化―― 東急ストア、年商41億円の繁盛店を大改装
- 2021-01-06オーケー二宮涼太郎社長が語る 2020年振り返りと今後の成長戦略
関連記事ランキング
- 2025-04-10ドラッグストア相関図2025 クスリのアオキが地場スーパーの買収さらに積極化
- 2025-04-08巨大再編が続々! 「流通地殻変動」の全貌と未来とは
- 2025-04-02静岡県初出店! コストコ隣の「ロピア浜松プラザフレスポ店」の売場をレポート
- 2025-03-31バローHD「D・S戦略」の集大成! 注目旗艦店「多治見店」の売場を解剖
- 2025-03-24秋田県4年ぶりの新店「イオンスタイル山王」に見る、イオン東北の”地域密着型MD”の最前線
- 2025-04-10食品スーパー相関図2025 トライアル、ヨークHD、ロピア……激変必至の市場を展望!
- 2025-04-07意外に高価格帯も目立つ?「ロピア浜松プラザフレスポ店」の売場を解説
- 2025-04-21リニューアルで売場拡大&アイテムも拡充!「いなげや川崎中野島店」の総菜をレポート!
- 2025-04-09平和堂2024年度決算、連結は増収増益も単体では減益着地 カギを握る「3つの重要戦略」
- 2025-03-26売上高1兆円超え!イオンのPB「トップバリュ」はなぜ快進撃を続けるのか
関連キーワードの記事を探す
リニューアルで売場拡大&アイテムも拡充!「いなげや川崎中野島店」の総菜をレポート!
食品スーパー相関図2025 トライアル、ヨークHD、ロピア……激変必至の市場を展望!
ドラッグストア相関図2025 クスリのアオキが地場スーパーの買収さらに積極化
9号店で初の新店、生鮮徹底強化、キリン堂のフード&ドラッグ!
週刊スーパーマーケットニュース いなげや、神奈川県綾瀬市・藤沢市で移動スーパーを開始!
週刊スーパーマーケットニュース アオキスーパー、テナント導入でマッチングサービスの利用開始
ストアオブザイヤー2025、関西1号店「高井田店」でオーケーが初の連覇達成!
相場高で他社が苦戦するなか、オーケーの和牛が好調な理由と精肉戦略