パナソニック産機システムズがHACCP支援サービス「エスクーボフーズ」の提供を開始

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手間をかけずにデータ収集と管理が可能に

 「エスクーボフーズ」はHACCPに沿った衛生管理などに求められる文書・帳票の作成やその運用実績の記録を支援するクラウドサービスだ。

 「エスクーボフーズ」の内容は、一般衛生・工程管理サービスと、温度日報サービスの2つに大きく分かれる。

 衛生・工程管理で最も厄介なのは健康状態や作業内容などを紙に手書きする点と、その膨大なデータを管理する点にある。「エスクーボフーズ」では紙帳票で記録していた作業を、タブレット端末を用いることで省力化。すべての記録がデジタル化されサーバー保存されるため、管理者はインターネットを用いて各事業所で記録されたデータを確認することが可能となる。

 タブレット端末はID・パスワードを入力することで誰でも簡単に操作でき、従業員の健康状況や施設の衛生状況の記録に加えて、設備機器と連携することで温度データの自動収集や調理時の芯温データ収集なども可能だ。

「エスクーボフーズ」のタブレット端末の使用イメージ。一般スタッフでも使いやすいUIが特徴
タブレット端末の使用イメージ。一般スタッフでも使いやすいUIが特徴

 この項目も自社の衛生管理項目に沿った内容にカスタマイズすることができ、各部門の調理場や事務所等に複数台設置することで、より効率的にデータ収集および記録の保存ができる。導入することで衛生管理記録の可視化とともにペーパーレスを実現するほか、本部や各店舗の情報をリアルタイムで共有でき、記録や管理作業の手間がなくなることで人件費削減にもつながるだろう。

 温度日報サービスは、同社が従来から提供するサービスのひとつ。食品スーパー等において冷蔵ケースの温度管理は重要項目のひとつだがこの温度管理をすべて自動的に計測し、記録をクラウドで管理することにより手間をかけずにデータ収集と管理が可能になる。

 21年6月の完全義務化まで1年を切っており、同サービス発表後、食品スーパーやドラッグストアなど各業態からの問い合わせが増えているという。パナソニック産機システムズでは、「エスクーボフーズ」の内容をブラッシュアップしつつ、食の安全・安心につながるサービスを継続的に提供していきたいとしている。

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