なぜあの商品は何度も買われるのか?お客様をつかむ「習慣インサイト」の見つけ方

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観察ツールは使い分けをする 

「N=1(1人ひとり)」を時系列で観察するには、どのような方法があるでしょうか? ツールと活用方法を説明します。

(1)SNS

 1つ目は、先ほどの例でも取り上げたSNSを活用することです。特にTwitterやInstagramなどの日常の何気ない出来事を投稿することの多いサービスで、習慣を実践している人を見つけ出し、その人のタイムラインを追いかけることが有効です。中には、直接連絡を取り合うことができる友人が習慣を実践しているということもあるので、そういった場合は直接会って、習慣をはじめたきっかけや普段どのように習慣を実践しているのかなどじっくり聞いてみましょう。

(2)現場(店頭)観察

 事前に許可を取って、店頭やサービスを提供する現場を観察することも有効な手段の1つです。店頭の場合、ポイントになるのは対象となる商品の売り場の「前後の行動」も観察することです。例えば、サラダチキンを買う場合、サラダチキンの売り場だけでなく、お店の入口から出口までの一連の行動を観察します。スイーツを手に取って成分表示を眺めたものの、あきらめた表情で棚に戻し、最後に手に取ったのがサラダチキンかもしれません。

(3)ビッグデータ

 1人を深く見るという話になると、数値的なデータを見ることが蚊帳の外に置かれがちですが、じつはデータから1人を深く観察することも可能です。例えば、ユーザーから許可を取り、サラダチキンを定期的に買っている人の購買データを時系列で見てみます。サラダチキンを買いはじめたタイミングに、同時にトクホ飲料も買っていました。

 はじめたきっかけは、やはりダイエットだったようです。しばらくすると一緒におにぎりを買いはじめ、糖質オフへの飽きが見えてきます。しかし、さらにしばらくたって、サラダチキンと小さいお菓子を一緒に買うようになってからは、その組み合わせが続きます。小さなお菓子でプチ解放することで、ストレス少なくサラダチキン習慣が定着したのでしょう。このように、大量のデータを統計的に処理するのではなく、特定の人のデータを眺めると習慣インサイトが見えてきます。N=1観察ツール

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