富裕層のニーズを満たす台北新店 最先端めざすビームスの台湾戦略とは

油浅 健一
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出店の狙い

ビームス現地法人の董事
現地法人の董事・原田至玲氏

 2013年に台湾1号店を出店後、2017年8月には碧慕絲股份有限公司を設立。着々と台湾での基盤を固めてきたビームス。店舗数の増加に伴い、売上も倍増している。そうした中で、今回、この場所を選んだのはどんな理由なのか。現地法人の董事・原田至玲氏は次のように説明する。

 「ここまでビームスをイメージしやすいカジュアルカテゴリーをメーンに展開してきたが、ストリートファッションだけではない趣向をお持ちの方や、モードよりの洋服が好きな方も見受けられた。そこで、富裕層も多いこの場所ではそうした方々に応えたいと考えた」。

 その言葉通り、商品構成は、ワンランク上を揃えた。

ビームス台湾商品
選択肢が少ない台湾のニーズを満たす品揃えに

 スーツやジャケットなど、メンズのビジネスウエアや上質なカジュアルウエアを扱う〈BEAMS F(ビームス F)〉〈Brilla per il gusto(ブリッラ ペル イル グスト)〉、インターナショナルな感覚でよりトレンドを意識し、あらゆるジャンルの洋服を展開する〈International Gallery BEAMS(インターナショナルギャラリー ビームス)〉のメンズアイテムや、大人の女性に向けた、 長く着られるスタンダードなアイテムを品揃えする〈Demi-Luxe BEAMS(デミルクス ビームス)〉の、台湾で初展開となる4レーベルをメインに、〈AK1(エーケーワン)〉〈Bill Wall Leather(ビルウォールレザー)〉など、日本国内の店舗においても、熱心なファンを持つブランドもラインナップに加えている。

 内装デザインは、台湾の天然石を使用した什器や、木材とステンレスのコントラストが特徴的で、これまで台湾国内で展開してきた店舗とは雰囲気の異なるハイエンド仕様。多くの富裕層が集うエリアに合わせた上質な空間に仕上げている。

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