ルルレモン、2年半ぶりの新店「青山店」オープン 世界初の取り組みと男性顧客増加の理由とは
「ルーフトップスペース」で、新たな体験型ストアを実現
さらに注目したいのが、ブランド内でも日本初となる「ルーフトップスペース」だ。まるで屋上でアクティビティを楽しんでいるかのような体験が可能な、開放的なスペースになっている。ヨガマット最大10枚が収容可能なこのスペースでは、今後、店舗の営業時間内に、ヨガなど各種のワークショップを開催予定。その様子は、店内2階からも目視できる。
「実際にアクティビティを行ったときの着心地をぜひ体感して欲しい。また、来店者にも陳列されているウエアを着て実際に動く姿は、どういうラインになるのか、マネキンでは伝わらない“リアル”が見える。そういう新たな体験を提供していきたい」(田島氏)
これまでも、ウエアの販売のみならず、長期的なウェルビーイング(well-being、心身および社会的健康)やマインドフルネスの実現をサポートし、着実に成長を続けてきたルルレモン。開催する様々なイベントには定評がある。
例えば、「スピードアップとスローダウン」をテーマに、激しい「HIITトレーニング」(高強度インターバルトレーニング)を実践。その直後に、京都・建仁寺から招いた僧侶にサウンド・バス(音のお風呂に入っているかのような体験ができる)と禅を組み合わせたメディテーションを実施してもらうなど、ルルレモンが開催するワークショップは「病みつきになる」「癖になる」と、リピーターも多い。しかも自社のみで行うワークショップの大半は、これまで無料で開催している。
今回もオープン前から近隣の青山ファーマーズマーケットや渋谷・宮下公園での「SELF LOVE FES(セルフラブフェス)」などで規模の大小を問わず、さまざまなアクティビティイベントを複数開催。着実に地域にファンのコミュニティを広げている。
「先進的・先鋭的で多様なカルチャーが混在する街・青山で、コミュニティのハブとなることを目指したい。そのコミュニティの輪を大きくし、他店舗の輪とつなげていくこと。これも、一つの目標」(田島氏)