「食品スーパーは非食品販売に大チャンス」と考えるメーカー、卸が多い理由と販売のコツとは

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア)
Pocket

非食品がスーパーを強くする メインイメージ

高いポテンシャルを秘める食品スーパー(SM)の非食品売場だが、日用雑貨品の販売チャネルとしてのSMを見ると、売場スペースが限られることもあって、ドラッグストア(DgS)やホームセンター(HC)と比べると売上ボリュームは小さいのが現状だ。日用品メーカーや卸はSMという業態をどのようにとらえているのだろうか。大手消費財メーカーと大手日用品卸でSMチャネルを担当するセクションの責任者に話を聞いた。

メーカーから見たSM
コロナ禍で顕在化した購買行動の2つの変化

 「アリエール」「レノア」「ジレット」「ファブリーズ」「ジョイ」をはじめとして、日用雑貨で数々のトップブランドを展開する、世界最大の一般消費財メーカーのP&G。現状、DgSやHCと比べてSMにおける売上ボリュームは小さいが、そのぶん今後の売上ボリュームやチャネル内シェアに機会があると考え、同社ではSMを重要なチャネルと位置づけている。

P&Gジャパン 営業統括本部シニアディレクターの山田智也氏
P&Gジャパン 営業統括本部シニアディレクターの山田智也氏

 「伸長率や売上規模ではDgSが大きいが、SMには来店頻度の高さと合わせ、来店客が圧倒的に多いという魅力がある。SMの来店客数はDgSの約3倍はあるとわれわれは見ており、その差がそのままチャンスになると考えている」

 そう話すのは、P&Gの日本法人であるP&Gジャパン(東京都/スタニスラブ・ベセラ社長)営業統括本部シニアディレクターの山田智也氏だ。SMとGMS、コンビニエンスストアとフードメーンのチャネルのリーダーを務める山田氏。同氏によれば、P&Gが参入している日用雑貨の販売はコロナ禍の前後に関係なく好調に推移しているが、足元では消費者の購買行動に大きな変化が生まれているという。

 その1つが、

続きを読むには…

この記事はDCSオンライン+会員限定です。
会員登録後、DCSオンライン+を契約いただくと読むことができます。

DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。

1 2 3 4

記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

ダイヤモンド・チェーンストア編集部紹介サイトへ

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態