植物性ミルク、健康志向や環境への配慮から人気上昇!使い方訴求で市場にも広がり

石山真紀(ライター)
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マルサンアイ、市場を牽引する無調整豆乳に原料や濃厚さにこだわった新商品を投入

健康志向の高まりや料理用途などの利用の広がりで、2009年から10年連続で伸長を続けている豆乳市場。マルサンアイの豆乳商品も市場同様に好調に伸長を続けてきた。この秋は、多様化するニーズに対応した新商品を投入し、市場のすそ野拡大を図る。

マルサンアイの豆乳シリーズとアーモンドミルク

「医師推奨マーク」を取得し店頭での訴求力を高める

 豆乳市場の中でも無調整豆乳は10年間で約5倍に伸長し、好調な豆乳市場を牽引している。原料や製法にこだわり、おいしい豆乳を提供し続けているマルサンアイの豆乳も市場同様に好調で、なかでも有機大豆を使用し、大豆本来のおいしさを追求した「有機豆乳無調整」が豆乳ファンから支持を集めている。そのまま飲むだけでなく、料理やお菓子づくりに利用されていることが需要拡大につながっている。

 ただ、大豆と水のみでできている無調整豆乳は、調製豆乳や豆乳飲料に比べて味の特徴の違いが出にくかったことから、商品の選択肢が少ない傾向にある。

 そこで同社では、ベーシックタイプだけでなく、味わいにこだわるヘビーユーザーに向けて、「濃厚10%国産大豆の無調整豆乳」を9月に新発売。国産大豆を100%使用し、大豆固形分10%の濃厚タイプとなっている。同商品は医師100名にサンプリングしアンケートを実施したところ、96%の医師が「大豆たんぱく質と大豆イソフラボンを摂れる食品として勧めたい」と回答。「医師推奨マーク」を付与して、パッケージでアピールしていく。

 さらにハイスペックなものを求める人に向けては、大豆固形分14%の無調整豆乳「特製濃厚14.0無調整豆乳125ml」を新発売。国産大豆だけを使用し、豆乳のエキスパートである同社の特別製法を採用することで、大豆のまろやかな甘みやコク、香りを引き出した。125mlでも良質な植物性たんぱく質が摂取できるので、200mlが飲みきれない人には最適だ。

 一方、おやつや小腹満たしなどに飲まれる傾向のある豆乳飲料だが、既存アイテムには「甘すぎる」という声があり、また最近では無糖タイプのコーヒーが人気となっていることから、「甘くない」をコンセプトにした「豆乳飲料 ちょっと贅沢なコーヒーキリマンジャロブレンド」を新発売。フルーティーで芳醇な香りのキリマンジャロをブレンドしたコーヒー豆を使用。すっきりとした甘くない豆乳飲料なので、仕事中にもぴったりだ。

アーモンドの含有量をアップしよりアーモンドが感じられる味わいに

 コレステロールゼロでヘルシーなアーモンドミルク。ビタミンEやオレイン酸が手軽に摂取できることから、牛乳・豆乳に続く「第三のミルク」として注目を集めている。マルサンアイでは2019年の春に「毎日おいしいローストアーモンドミルク」を投入。ローストアーモンドの香ばしい風味が支持され順調な拡大となっている。この秋はアーモンドの含有量を2.5%に増やし、アーモンドそのものの味を感じやすくした。また、人工甘味料不使用で、原材料を見直して、さらにおいしく仕上げた。同シリーズは、ターゲットである女性に向けてファッション誌で広告を投下していく。

 同社は、日テレ・東京ヴェルディベレーザとコーポレートパートナーとして契約しており、9月26日に「マルサン豆乳DAY」を開催し、豆乳飲料のサンプリングや勝利チーム賞授与などを行った。引き続き、魅力的な新商品の投入や話題となるプロモーションで、市場の底上げを図る。

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