植物性ミルク、健康志向や環境への配慮から人気上昇!使い方訴求で市場にも広がり

石山真紀(ライター)
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江崎グリコ、好調の「アーモンド効果」ホット訴求や鍋料理提案で用途を拡大

アーモンドミルクのトップブランド、江崎グリコの「アーモンド効果」は、今期、朝食やホットドリンク、鍋料理などのシーン提案により需要を喚起し、アーモンドミルク市場の拡大を図っていく。

江崎グリコの「アーモンド効果」

植物性ミルク全体の市場拡大にも貢献

 江崎グリコの「アーモンド効果」はビタミンEや食物繊維、カルシウムが豊富に含まれた、牛乳・豆乳に続く次世代のミルクとして注目されているアーモンドミルクだ。同品は2014年の発売以降、順調に売上を伸ばし、アーモンドミルク市場はもちろん、国内の植物性ミルクの市場拡大にも大きく貢献している。

 現在、ラインアップとして、やさしい味わいの「オリジナル」のほか、「砂糖不使用」「香ばしコーヒー」「3種のナッツ」「薫るカカオ」「まろやかカフェ」の6種を200mlタイプで展開。また、「オリジナル」「砂糖不使用」「3種のナッツ」は1Lパックも展開している。

 「アーモンド効果」は常温でも保存が可能なロングライフ商品でもある。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外出を自粛する生活者が増えるなか、一回の買物量が増える傾向にあり、とくに「アーモンド効果」は豊富な栄養素に加え、日持ちが長い点でも注目され、コアターゲットである30・40代女性だけでなく、幅広い年代に受け入れられている。

 アーモンドミルク市場は年々伸長を続け、直近の19年度は前年比116%で着地した。日本ではまだなじみの少ないアーモンドミルクだが、低カロリー、低糖質、コレステロールゼロという健康面に加えて、牛乳と比べて環境負荷が大きく抑えられるサスティナブルな飲料としても注目されており、欧米ではすでに定番化している。

 日本国内でも外食業でアーモンドミルクを使用する店舗が出てきたり、媒体での露出が増えるなど、認知度も向上。アーモンドミルクを目にする機会が増えたことで、飲用経験者も年々増加し、1Lサイズを常備するロイヤルユーザーも育ちつつある。

 次のステップとなるのがアーモンドミルクを知っているが、まだ購入したことがないという、認知未購入者へのアプローチだ。江崎グリコでは、アーモンドミルクの味・おいしさへの理解促進と、飲用シーンのさらなる拡大の2点をテーマに、新たな施策を打ち出す。

冬はホットでチョコと楽しむ鍋つゆとのコラボも実施

 秋の販促の軸となるのが朝食提案だ。「朝アーモンドが体にG o o d!G o o dAlmorning」をキャッチコピーとし、そのまま飲用するだけでなく、牛乳の代わりにグラノーラにかけたり、コーヒーに入れたり、パンと合わせるといった朝の飲用シーンを提案することで、トライアルや習慣化を強化する。

 また、敷島製パン(Pasco)とコラボレーションを行い、同社のファンクラブ会員向けに「アーモンド効果」の訴求を行うほか、Pascoの「バラエティブレッド」と「アーモンド効果」のコラボレシピを特設サイトで紹介。「アーモンド効果」は常温でも陳列が可能なため、店頭のパン売場でクロスMDを行うといったアウト展開もしやすい。

 冬の販促のメーンはホットドリンク企画だ。飲料というカテゴリーの特性上、数字が落ちやすい冬場に向け、江崎グリコではテレビCMから店頭まで一貫したホットドリンク提案を2017年から継続的に実施してきた。今期は菓子部門の「メンタルバランスチョコレートGABAフォースリープ<まろやかミルク>」や、「ポッキー贅沢仕立て」を、温めた「アーモンド効果」に溶かしながら飲む、冬期ならではの楽しみ方を提案している。11月にはミツカンの鍋つゆブランド「こなべっち®」とコラボレーションし「アーモンド効果鍋」を提案。オンパック企画や常温コーナーでの展開などを計画している。江崎グリコでは朝食提案や料理での利用など、「アーモンド効果」のさらなる飲用シーンと食シーンの拡大を図り、市場拡大をねらっていく考えだ。

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