ウイスキー市場、ハイボール人気から好調に推移、プレミアム化で単価アップにも期待

文:石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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ウイスキーの金額PIおよび金額PI対前年推移

産地の違いを紹介し、選びやすい売場づくりへ

 甘みがなくどんな食事とも合わせやすいハイボールの人気によって需要が拡大したウイスキー。とくにコロナ禍中は外出自粛に伴い家飲みの機会が増えたことで、中・大容量品や定番以外の輸入ウイスキーの需要も拡大。さらに酒税改正の影響から、新ジャンルからほかの酒類へ移行する動きも見られており、自分好みの濃さでハイボールを楽しむため、年代を問わずウイスキーのボトルを手に取る人が増えてきている。

 今後、市場を拡大していくためにはハイボール缶やそれと連動した定番の国産ウイスキーによる奥行きの拡大とともに、スコッチやアイリッシュ、アメリカンといった輸入ウイスキーの世界観を伝えることで、ユーザーに選ぶ楽しみを提供していくことが求められる。とくに輸入ウイスキーについては付加価値型のブランドも多く、ハイボールで流入してきた若年層に向け訴求することでカテゴリー全体の単価アップも期待できるだろう。

 定番ブランドと炭酸水やRTDのハイボール缶とのクロスMDに加え、輸入ウイスキーによる産地や製法の違いといった琥珀色の世界観を紹介することでウイスキーの魅力を与え、カテゴリー全体を盛り上げていきたいところだ。

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