青果部門、2024年春の売上・利益の稼ぎ方とは

解説・文:藤井 俊雄(オフィス・フジイ)
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2022~23年にかけて、青果部門は異常気象による価格高騰で特需に沸いた。24年はその反動減を警戒しつつ予算達成をめざさなければいけない。本稿では3~5月の各月ごとに出回る青果を解説したうえで、24年冬から春にかけての商品政策(MD)について論じていく。

買い上げ単価アップにつなげる方法とは

 23年のSM各社の売上に目を向けると、コロナの5類移行による人流回復や、原材料の値上げにより、各食品スーパー(SM)の売上は好調に推移している。青果部門に関しても、夏の異常気象による不作に伴う価格高騰で、売上高は前年実績を超えている。参考までに、23年の夏から秋(8~11月)の卸売市場の動向を振り返ってみよう。図表❶を見ると、全体はそれほど変化がないように見えるが、図表❷を見ると玉ネギ、白ネギ、リンゴ、柿などの価格が高騰していることがわかる。

卸売市場(東京青果)の青果売上高対前年同月比
図表❶卸売市場(東京青果)の青果売上高対前年同月比
卸売市場(東京青果)のキロ単価実績
図表❷卸売市場(東京青果)のキロ単価実績

 このことを踏まえたうえで3~5月の青果部門の販促企画の方向性について解説していきたい。

 まず、野菜については主力商品の価格が高騰したことにより、この2年間売上は前年を上回っている。今季はこうした特需の反動減が起こり、前年実績を超えるのは難しいのではないかと予想される。そのため、

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