オートミール市場、健康志向の高まりで市場が急成長、メーカー各社の市場参入で品揃えも拡充

堂森 香代(ライター)
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オートミールの金額PIおよび金額PI対前年推移

商品のバリエーションが広がり、市場はさらに活性化

 21年3月までは、リーディングカンパニーである日本食品製造が約80%のシェアを占めていたオートミール市場。ニーズが急速に拡大していることを受けて、昨年からは大手シリアルメーカー各社をはじめとするメーカーの参入が増えている。

 昨年4月には、日本ケロッグが「ケロッグオートミール」を発売し、市場に参入。同9月には、日清シスコが「おいしいオートミール」シリーズを投入した。さらに、今年4月にはカルビーが「ベイクドオーツ」シリーズを発売。メーカー各社の参入により、プレーンタイプをはじめ、フレークタイプ、味付き、トッピング入り、栄養強化など商品バリエーションが広がり、店頭での品揃えも拡充している。

 一方で、オートミールの認知は9割まで高まっているものの、喫食経験者は3割程度にとどまっており、依然として成長の余地は大きい。

 メーカー各社は、健康価値や調理の簡便さといった魅力をアピールするとともに、レシピ提案などを積極的に行い、エントリー層のトライアルを喚起。間口を広げることで、オートミール市場全体のさらなる活性化をめざす。

 喫食者の年齢層も若年層から中高年層へと広がりを見せており、消費者の健康志向の高まりなどを背景に、今後も引き続きオートミール市場の成長が期待される。

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