用品やフードの進化で飼育の負担が大きく軽減!いま、爬虫類の人気が高まっている
注目メーカーマーケティング
ジェックス
人気の爬(は)虫類向けフード「レオパブレンドフード」など手軽さと栄養バランスに優れたフードをラインアップ
爬虫類用品ブランド「EXO TERRA(エキゾテラ)」で業界をリードしてきたジェックス。爬虫類の飼育層の幅が広がるなか、飼育のハードルを下げる商品設計のフードに代表されるユーザー目線の商品開発で市場拡大を図る考えだ。
昆虫原料の健康食が爬虫類飼育を容易に
ジェックスは、早くからペットとしての爬虫類の魅力を訴求してきた企業の1つ。2009年頃から爬虫類ファンが少しずつ増加し、飼育層の幅も一部のマニアだけでなく、より一般的なペットとして広がってきた。
こうした市場拡大に拍車をかけている商品が、同社の「レオパブレンドフード」だ。爬虫類をペットとして飼育する層の中でも圧倒的に人気の高いヤモリ類の一種である「ヒョウモントカゲモドキ(レオパード・ゲッコー)」用のペレットフードとして開発されたフード。60gと120g、業務用の250gタイプがあり、発売初年度から大きく販売実績を伸ばしたヒット商品となっている。
昆虫原料の「アメリカミズアブ幼虫」を使用しており、昆虫食爬虫類に必要な栄養素をたっぷりと含んでいる。さらに与える量だけ、さっと水でふやかすだけで簡単に給餌することができる手軽さも魅力。し好性も非常に高く、昆虫主体(原材料中47%)のフードなので、成長に必要なタンパク質、脂質が確保することができ、生き餌よりもしっかり大きく育てることができる。また、ドライペレットタイプなので、常温での保管も容易だ。
同社では、長期給餌試験を実施しており、このフードだけで健康に育つことを獣医師によって確認も行っている。また昆虫食の爬虫類全般に使用できるのも特徴だ。
同原料の多様なフードを種類や用途別に提供
ジェックスでは、「アメリカミズアブ」の幼虫を原料とするペレットタイプのフードを18年から販売してきたが、毎年120%の成長を記録。同じ原料を使用した「フトアゴブレンドフード」「トカゲブレンドフード」など、人気の爬虫類向けフードを順次発売し、いずれも好調だ。容易に入手・保管できるフードが登場したことで、爬虫類の飼育の手軽さは大きく向上した。
また現在、昆虫やほかの人工フードを与えているオーナーでも、自然界ではさまざまな昆虫を食べるほうがむしろ自然なので、普段のエサに加えるかたちで利用することもできる。
同社商品開発部の奈良有夏氏は「『アメリカミズアブ』の幼虫は、カルシウムを豊富に含み、カルシウムとリンのバランスが他の昆虫と比べても、多くの爬虫類に理想的なバランスになっています。こうしたフードが充実し、普及してきたことが爬虫類人気拡大の要因になっていますが、YouTubeなどで飼育方法に関する情報が容易に得られるようになってきたこともすそ野の拡大につながっているとみています。今後も、爬虫類のマーケットを支える存在として、用品やフードを通して健全な発展に貢献していきたいと考えています」と言う。
同社では爬虫類の専用サイトなどでも情報発信を行っており、今後も関連用品を含む総合メーカーとして、市場拡大に寄与していく方針だ。